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2010年1月 2日 (土)

歯科医院リフォームのツボ①「なんでまだ使えるのにリフォームが必要か?」

さて、リフォーム後に長期入院してしまったため中途半端になってしまった「歯科医院リフォーム」のまとめです。「書く・書く」と言いながらなかなか記事にまとめられなかったので、年末年始のお休みを利用してまとめてみたいと思います。

長くなりますし、ちょっと歯科医院の専門的な内容になりますのでご興味のある方は続きをどうぞ。今日・明日で⑥までシリーズが続きます。

私は実母の実家が歯科開業医一族ということもあり、高校入学した15歳から衛生士学校卒業までの5年間歯科助手として親戚の歯科医院や知り合いの歯科医院でアルバイト、衛生士学校卒業後は「臨床は苦手…」ということで一旦歯科臨床現場を離れて外資系製薬会社のマーケティング部で販促活動、雑誌社のディレクターと歯科以外の広告・広報関係の仕事を5年間、その後事情があって臨床に戻り開業歯科医院・大学病院勤務を5年間経て主人と現在の医院を開業しました。

ですので、とりあえず「歯科」の世界、「一般社会」の両方を経験しました。

歯科関係の資格を取ると、どうしても「歯科」の世界にだけにどっぷり漬かってしまって一般社会とは隔絶されてしまいがちなので、歯科で働く人は少し一般の方と感覚が違うというのは否めない事実です。

実体験から言える事は、一旦臨床から離れて「一般人」になった時の目線で見た時の「歯科」のイメージと、「歯科」にいるときの「歯科医療従事者」としての目線からみた「歯科」のイメージはかなりかけ離れているということです。

ですので、「一般の人」からみた「行ってみたい、診てもらいたい歯科医院」をイメージして歯科医院のリフォームを考えてみました。

一女性として「行ってみたい歯科医院に変身するツボ」を私の個人的な感想と独断と偏見で綴ってみたいと思います。

まずイチゲンさん(新規)として「行ってみたい・受診したい」と思う歯科医院の条件はこんな感じではないでしょうか?

①見た目がきれい、新しい、お洒落っぽい

②なんとなく清潔そう

③明るい感じ

ようするに「女性がひとりでも入りやすい」環境が整っている医院は結構はやっているように思います。

なぜ「女性」がターゲットかというと、男性より女性患者様のほうが「クチコミ」を狙いやすいからです。「女性」ですと、自分が行ってよかったら「家族」や「友人」に薦める率が高くなります。ですので「女性満足度」を高めるということがリフォームをする場合のキーポイントになると私は考えます。

ただでさえ、「歯科医院」というのは「痛い」「なんとなくイヤ」というネガティブなイメージが大きく、「内科」などの医科と違い「ちょっと風邪っぽいから行っておこうかな」というのではなく「極端に痛くならないとあまり通いたくない場所」です。

歯科に受診するまでにはかなりの勇気が必要。

なら「どうせ痛い事をされるのならきれいな入りやすい歯医者さんで」というのが女性の心理ではないでしょうか。

連想ゲームではないですが、「きれいな歯科医院」→「最近できた新しい医院」→「新しいのできっと先生も怖い上から目線の年寄りのオッサン先生ではなくてきっと若い親しげな先生なはず」→「若い先生なら最新の治療とか知ってそう、ちゃんと説明してくれそう」→「なら新しくてきれい歯医者さんに行ってみよう」という心理が働きます。

見た目が古い歯科医院には若い先生はいなさそうですし、なんとなく昔の治療をされそうというイメージがあり嫌煙される傾向があります。(実際は代替わりして建物が古くても若先生がやっているケースも多いのですが)

正直、患者サイドの目線でいうと先生の腕の上手下手はよく分かりません。

なので、新患獲得ははっきり言って「クチコミ」と「見た目」、とくに第一印象の「医院の見た目」はとても重要になります。

いろいろと歯科のコンサルトの方の話を聞いた事があるのですが、歯科医院の外観内装は3年、長くても5年に一度はリフォームして「新しさ」を維持しないと売上の維持は難しくなるそうです。

たしかに、それくらいのスパンでリフォームをしないと「あそこも」「ここも」となり1回あたりのリフォームコストが莫大になってきますので、チマチマ少しづつ触って「新しさ」を継続させるほうが結果的にはコスト的にも歯科医院存続的にも良いのかと思います。

日本一といわれる旅館、京都の「俵屋旅館」は毎年どこかリフォームしているそうです。なぜなら「来ていただく方に常に一定した快適な状態を保ちたいから」だそうです。

いかに「入ってみたい」歯科医院に変えるか。

入ってもらったら「ここの医院は快適」と思ってもらい「クチコミ」に繋げるか。

そこが「流行る歯科医院・流行らない歯科医院」のポイントの一つではあると思います。

「まだ使えるのにもったいない」という感覚ではダメなんです。

「まだ使えるけど、こうしたらもっときれいになって患者様が喜んでくれるのでは?」という目線を持つことが大切だと思います。

では、歯科医院のどのあたりを患者様が見ているのか、どこを触ると「変わった」「新しくなった」「行ってみたい」と感じてもらえるかというのを私が一般人だった頃の感覚で次のシリーズでまとめてみます。

あくまでも私の個人的な考えなので「これがすべて」ではありませんし、正しいとは限りません。歯科雑誌や歯科コンサルトでの「歯科医院リフォームのすすめ」的な記事は「お金」が見え隠れした「営業ちょうちん持ち記事」が多いので、お金が絡まない「ホンネ」と実際にリフォームをした実体験を元に記事を書いてみたかったので…。

歯科医院リフォームを考えられている先生方の何かのご参考程度にご覧いただければ幸いです。

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