« 老舗「権太呂」の伝承権太呂鍋 | トップページ | hotel de yoshinoでランチ »

2010年1月10日 (日)

ステロイドとお口の関係

何度か書いてるのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、私は膠原病のSLE(全身性エリテマトーデス)でステロイド治療中です。

ステロイドはいろいろな副作用のある薬ですが、人によって個人差がいろいろ。

同じ病気でステロイドを服用している患者さんの話やSLE関係のブログを見ていると「ステロイドを飲むと知覚過敏になる」という意見が多かったです。

歯科の一応プロとしては、ステロイドで知覚過敏になるのは考えにくいと思っていたのですが…(主人も「ステロイドでHysる【『ヒスる』と読みます。知覚過敏の略語】なんて聞いた事がない」と言ってました)

仕事柄、私は歯磨きはかなりきちんとやってます。毎食後、電動歯ブラシ「ソニケア」で磨いて、フロス、歯周病用うがい薬コンクールでうがいのフルコース。

なのに、ステロイドを飲み始めて1ヶ月、なんときちんと口腔ケアをしているにも関わらず下の前歯部あたりの歯肉が退縮してきているんです。

え?もしかして…??歯周病?

いやいや、違います。

歯周病ではないのですが、歯そう骨(歯を支えている骨)が溶けてきてるんです。

そう、ステロイドは骨に副作用が出ます。骨が溶けてきて歯肉退縮を起してるんですよ。で、歯根部が露出してくる→歯根部が直接刺激が加わる→知覚過敏になる。

というメカニズムなんですね。

あと、口の中は細菌の巣窟。きちんと磨いていなかったらすぐに歯周病になります。その歯周病と骨が溶けるののダブルパンチで知覚過敏や歯肉の腫れを起しやすくなるんですね。

そのほかにもステロイド服用中は、頬粘膜や舌が疲れると浮腫ってきて歯に食い込んで痛くなったり口内炎ができたりしやすくなります。

これは実体験から言える、ステロイドの口腔内の副作用!

歯科の教科書にも載ってません。

もしステロイド服用中で「知覚過敏がひどい」と思う方は、まず口腔内をきれいに保ってこれ以上骨が溶けるのを防ぐことと歯周病にならないように気をつけて下さいね。

また歯科関係の専門家の方は、ステロイド服用中のHysはこのようなメカニズムでなりますので、Hys部位(特に歯根部)にグルーマを塗布、出血をさせないよう口腔ケアをしてあげてください。

以上、ステロイドとお口の関係でした。ご参考までに。

…当院は口腔外科の看板を挙げていることもあって結構「膠原病」(主にリウマチ)でステロイド治療を受けられている方が多いです。やはり特殊な病気ですから一般歯科ではステロイドを詳しく知っている歯科医師の先生は少ないと思います。患者様もそれを承知で歯科治療は「口腔外科」を選んで来院されています。

先週から復帰をして初診の患者様のカウンセリング等を行っているのですが、たまたまリウマチの方が続いて問診の際にステロイド談義に花が咲きました。やはり患者様も同じ病気で同じ薬を飲んでいると分かると親近感が沸くようですね。

この地区は医療過疎なので、お話を聞くとこのあたりの膠原病の方は専門医がおらず近大付属病院まで通院されている方が大多数です。和歌山市内まで行くと日赤病院に免疫内科があるのですが激混みで入院が1ヶ月待ちはザラだそうで…。私は神戸大学の免疫内科に入院して現在月一回の割合で通院していますが、さすがに遠いので大変です。皆様もご苦労もお察しします。

ただでさえ地方は医師不足な上にちょっと変わった病気になると遠方までいかないと診てもらえないので、都市部と郡部の医療格差をひしひしと身をもって感じる次第です。

« 老舗「権太呂」の伝承権太呂鍋 | トップページ | hotel de yoshinoでランチ »

患者の目線から-SLE患者として-」カテゴリの記事

当院ホームページ

リクルート/採用情報

  • 詳細はまさご歯科口腔外科クリニック・リクルートをご参照下さい。


  • ■2018年度・新卒歯科助手
    2018年度の新卒歯科助手求人は募集はありません。
  • ■2018年度・新卒歯科衛生士
    2018年度の新卒歯科衛生士の求人は7月1日にエントリーしました。

当院掲載書籍紹介

  • まさご歯科口腔外科クリニックが日本の歯科100選-2012年-に紹介されました。2011年12月1日より全国書店にて販売中!