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2010年1月 4日 (月)

オーベン・チューベン・ネーベン

タイトルを見て「何かの呪文?」と思われるかも。

呪文ではありません。

日本語に直すと「指導医・中堅医師・研修医」といったところでしょうか。

研修医は卒後2年目まで。中堅医師は3年目からだいたい5年目くらい?指導医はベテランクラスと解釈してもらえれば分かりやすいと思います。科によってチューベン以降は経験年数がまちまちになるので一概に「何年目からチューベン・オーベン」とは言いがたいのですが。

主人は大学病院にいた時は最後はオーベンの中でもチームリーダーまでやってました。医局で医師がAチーム・Bチームと分かれており、各チームにオーベンクラスがひとりふたり、その後に数人チューベンの先生がいて、さらにその下に研修医の先生が多数。各チームが数ヶ月ごとに病棟と外来を交代で担当します。

大学病院の場合、病棟では患者さんひとりひとりにつき担当医師がつくのですが「オーベンは○○先生、チューベンは○○先生、ネーベンは○○先生」とだいたい3人くらい医師がつきます。ベットの名札に「担当医」として名前が載るのがだいたいオーベンとチューベンまで。

3人医師がついて何をするのか、というとオーベンの先生はチューベンの先生に診断に基づいて検査や治療などの指示を出します。そしてチューベンの先生はそれをもとに実際に患者さんに処置をしたりします。治療の実働部隊はチューベンの先生だと思ってもらったらよいと思います。そしてネーベンの先生はチューベンの先生の金魚のフンのようについてまわり雑務をこなしたり、患者さんのベットサイドにチューベンの先生に代わりちょこちょこ顔をだしにきたりします。

ですので、実際に患者さんが入院して毎日顔を見る先生はチューベンとネーベンの先生がほとんど。オーベンクラスは状況が安定している時は回診の時かムンテラ(病状説明)の時くらいしか見かけることがない…かもしれません。

実際に自分が入院してみると、地方病院の場合はオーベンとネーベンのふたり体勢でチューベンがいなかったりします。大学病院の場合はきっちり3人体制でオーベンはたまに現れる「水戸黄門」のような眩しい存在でした。

地方病院は医師不足なので、入院患者も外来も一人の医師が全てこなさないといけないので重症患者以外はたまにしか主治医はベットサイドに回ってきません。なので「全然先生回ってこないけど大丈夫かな」と不安ではありますが気楽と言えば気楽。

ですが、大学病院になるとしょっちゅうネーベンの先生が「どうですかぁ」とベットサイドに回ってくるので結構大変。「2時間前に来てたやん。そうそう変わらないってば」と突っ込みたくなりますが「はい、大丈夫です」と。それが一日数回続きます。

入院中、ベットの回りをカーテンでしめているのでプチ個室化しているのでベットでゴロゴロくつろいでいたり、安静で時間をもてあましてるので暇つぶしに顔をパックしていたりするわけです。そんな状態で急に「○○さん、開けますよ」とカーテンを開けられるとビックリするじゃないですか。なので大学病院はいつカーテンが開けられてるかドキドキでした(苦笑)

主人も「ネーベン・チューベン時代はしょっちゅうベットサイドに回ってたけどオーベンになってからは…あんまり回ってなかったな」とのこと。

大学病院入院中に主人がお見舞いに来てくれている時にたまたまネーベン・チューベン・オーベンの先生がそれぞれベットサイドに巡回に来てくれたのですが「患者側の立場になってみると医者がベットサイドに来るのって緊張するよなぁ。特にオーベンが来ると『ハハーッ』と本当に『水戸黄門さんが控えおろう』をしてるような気分になるなぁ」と主人。

「自分もオーベンやったやん」

「そうやなぁ。あんな風に僕も『水戸黄門』風にちょっとエライ先生に見えたんかな?おばあちゃんの患者さんにはたまにベットサイドいくとよく『ありがたや~』でまるで『神降臨』みたいに拝まれたけど…(笑)」

たしかに。入院中、オーベンクラスの先生や教授回診の時に「先生を拝んでいる」おばあちゃん達によく遭遇しました。やっぱり上のクラスの先生には妙な後光がさすように見えるんですね、不思議です。

自分の旦那が大学病院でオーベンをはっていた、というのも今となっては不思議な感じです。

もし大学病院入院中に主人が自分の主治医だったら?どんな感じに見えたんでしょうね。

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