Dr.ヒロシの日記
パソコンが苦手なDr.ヒロシにかわり口述筆記するコーナーです。
Dr.ヒロシの日記
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「しいちゃん(うちの猫の名前)の足がおかしいのよ、うんこもしないし…」
と嫁さん。
うちにはアメリカンショートヘアのブラウンタビーの猫がいます。嫁さんの連れ子。嫁さんと一緒に輿入れしてきました。名前は「椎茸」。なんで「椎茸」?とよく聞かれるのですが柄が茶色と黒なので嫁さんいわく「椎茸のかさといしづきの色みたいだから」だそうです。よく分からないネーミングセンスです(笑)「椎茸」と呼びにくいので普段は略して「しいちゃん」です。
うちは子供がいないので「しいちゃん」が子供のようなもので嫁さんが甘やかす甘やかす(苦笑)
2~3日まえから便をしなくなり、左足を引きずっているとのこと。
「しいちゃん」は「尿道結石」の既往があり、病院通いをしていたので大の病院キライ。キャリーバックを見せると飛んで逃げてしまいます。
たしかに左足を引きずっているような?
嫁さんに「外科医でしょ?診察してよ」と言われても、僕は外科は外科でも「人間の口」専門なので猫の足を診ろといわれてもさすがに分かりません(苦笑)
ということで、早速週末の僕が休みの日に動物病院に連れて行くことにしました。「しいちゃん」をキャリーに入れるにはふたりがかりでしないと大暴れで入れられません。なので僕がいる日にしか病院に連れて行きにくいんです。
ちょうど土曜日の朝一に診察に連れて行くと運悪く休診。いつもは僕が車を運転するのですがたまたま免許証を自宅に忘れていったのでめずらしくこの日は嫁さんが運転、僕が助手席で「しいちゃん」の入った布キャリーバックをひざの上に乗せて座ってました。
「残念、日曜日やってるみたいだから明日の朝出直すか」と自宅へ戻る途中、僕のズボンが妙に生暖かい…。嫌な予感が的中。
「わ!しいちゃん、お漏らしした!」
なんと、恐怖のあまり「しいちゃん」はお漏らし。布のキャリーバックなのでキャリーバックを通して僕のズボンが「しいちゃん」のオシッコでべちょべちょ(笑)
「どうしよう」と言ってると今度はぷ~んと…。
さらに脱糞(苦笑)しかもキャリーバックのストレスで下痢便…(汚くてスミマセン)
嫁さん、運転しながら大爆笑。「よかった、今日私が運転で」
自宅に帰るとキャリーバックと僕のズボンは大変なことになっていました…。便秘気味だったのでものすごい量。
「とりあえず便秘は治ってよかったね」と嫁さんは猫をかわいがり。その間僕はキャリーバックの掃除とズボンの穿き替え。どうも猫のことになると嫁さんは僕を放置しがちです。いやぁ免許証を忘れたのが運(ウン?)の尽きでした。
次の日気を取り直して診察へ。日曜は僕が運転しました(笑)
「しいちゃん」のかかりつけは「田辺ペットクリニック」。うちの患者様のお勤めになっている病院です。ここは先生もスタッフの方もみんな親切。「しいちゃん」は病院キライで病院に行くと「はしかい(田辺弁で『気性が荒い、おてんば…?』という意味)」ので叫ぶわ暴れるわの大騒ぎになるのでルイ16世みたいな首輪とリードに繋ぎます。写真はうなだれる「しいちゃん」@嫁さんのひざの上。
足のレントゲンと尿道結石の血液検査等々診察開始。こちらの医院は飼い主さんは待合室で待つ方針のようなので嫁さんとふたりで待合室で待っていると「しいちゃん」の大絶叫。この世の終わりかと思うような叫び声が…。嫁さんも待合室でオロオロ。猫の採血って毛マムシなのにどこからルート(血管)取るんだろう?なんてふと思いました。採血&点滴には自信のある僕でもさすがにルートが見えてないと取れないです(笑)
診察の結果、足も大丈夫で尿道結石も経過観察でよさそうとのこと。とりあえず足に炎症が起きているかもしれないということで抗生剤と痛み止めのシロップが処方されました。診察中ずっと「シャーシャー、フーフー」と「しいちゃん」は怒っていたので診察終了後はぐったり。
動物は「痛い」とか「しんどい」とか言わないので診察や診断が大変だなぁとつくづく思いました。僕には無理!ちなみに薬袋がかわいかったので写真を撮ってみました。名前がちゃんと「しいちゃん」になってます(笑)
薬を朝・夜2回なのですが飲ませるのに一苦労です。嫁さんが「しいちゃん」の足を股で挟んで手を掴み、僕が口を食いしばっている「しいちゃん」の口をねじ開け薬を注入。大暴れ。まぁ職業柄、子供さんの治療で口を食いしばられているのをねじ開けるのは慣れてますけど、猫も同じ事をするんですね(笑)
うーん、猫でこんなに大騒ぎだったらもし自分の子供が生まれたら嫁さんはもっと大騒ぎするんだろうなぁ。
とりあえず、失禁されましたが「しいちゃん」が無事で何よりでした。
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以上、Dr.ヒロシ、動物病院受診体験記でした。