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2010年3月 7日 (日)

居抜き物件はいかに?

以前、私達は開業前に「歯科医院開業セミナー」なるものを多々受講しにいったのですが、どこの歯科コンサルの先生方も「居抜き物件は何かしら事情があってその医院を売りに出すわけです。レセ付(患者付)でそれなりの収益を上げていた医院物件ならともかく、売却する理由が不明なものや業績不振での売却の居抜き物件は絶対に手を出してはいけません」と口うるさく言われたものでした。

歯科の世界に長くいますが、そういえば居抜き物件で開業して繁盛しているという先生というのはあまり聞いた事がありません。

昔実家の前に歯科医院が並びで2件ありました。1件は昔からそこで開業していたご高齢の先生が開業している古い医院。この古い医院はガラス張りで診察室の中の状態が丸見えでいつも開店休業状態なのが外から見えており診察室内も古臭い感じでした。かたやもう1件は後発の新規開業でインプラントや最新治療をバンバン行い派手に看板を上げた若い先生の歯科医院。もちろん後発の先生の医院が目立つのでその医院が流行るにつれ、ご高齢の先生は売上不振から引退され居抜き物件としてその古い医院が売り出されました。

その居抜き物件。その後、結構歯科の業界では高名な先生が購入し居抜き開業をしたのですが…。コスト削減のためか内装なども触らず前の古い医院のまま看板だけを変えただけという形でオープン。私達歯科関係者は「あの○○先生が開業したからきっと流行るだろうね。隣の先生も危機感を感じているのでは?」と噂をしていたのですが。

実際オープンしてみると…。

以前のご高齢の先生のときと同じような状態。ガラス張りで中が丸見えなので患者様があまり入っていないのが丸分かりです。

あんなに高名な先生が開業したのに…。と不思議で仕方なかったのですが歯科とは全く関係のない知り合いがその高名な先生の歯科医院を受診したところ「先生が妙に威張ってる。医院の中が古臭いしスタッフが私服をきた奥さんだけで…あまり通院したくないから今度から隣の先生のところに行こうかな」とのこと。その後隣の医院に通院したらしいのですが感想は「先生は親切で優しいし、中がキレイだし、スタッフも感じが良いからそっちに行くことにした」とのこと。

いくら歯科業界では有名な先生でも、一般の方から見たら「歯科医院」という一つのカテゴリーに括られてしまいます。患者様にとってはあまり歯科医師の「腕」や業界の名声と言うのは正直分かりません。(紹介患者などはあるかもしれませんが)

では何を基準にして患者様は歯科医院を選んでいるかと言うと、医院の外観や歯科医師やスタッフの対応などハードとソフト面を重視しているようです。

居抜きで売り出すと言うことは、何かしら「負」の状況があったから売り出すという状況が多いようです。なぜ「負」の要因で売り出されているのかを調査してその「負」を取り除ける事が可能であれば居抜き物件はオイシイとは思いますが、一度「負」のイメージが外部(患者様や一般の方)についてしまった物件はなかなかそのイメージを払拭するのは難しいと思います。歯科医院に限らず飲食店などでもコロコロとお店が変わってなかなか流行らないところがありますよね?それと同じ事が歯科医院居抜き物件でも言えると思います。

もしどうしても居抜きで開業する場合は、チェアや器材などはコスト削減でそのまま使用してもいいと思うのですが、出来れば内装を大きくイメージチェンジする、もしテナントならガラス張りで外が丸見えなのをデザイナーさんにお願いして外から見えないようにお洒落にデザインしてもらう、チェアの椅子の部分は張り替えるなどして「前の医院とは違う」と言う事をアピールしないと難しいなと感じました。

借入額などにより資金不足から居抜きでないと開業できないケースもあるかとは思いますが、開業するのなら借入できる額で身の丈にあった「新規」で開けるほうが目先のことよりも長い目で見ると無難だなと思います。

私の親類が急遽居抜き物件が見つかり即開業するとのこと…。たしかに居抜きならすぐに開業できますがスタッフ採用教育や新規開業手続などなど雑務も多々あります。即開業って大丈夫?と心配です。

無事開業できる事を祈ります。

居抜き物件はそんなにオイシクありません。

もし開業されるのなら資金計画をしてある程度開業資金の目途がついた上で「新規」で開業したほうが無難かと思います。

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