きました…どーんとステロイドの副作用
コチラのコラムは歯科や旅行の話題以外に膠原病の方の検索閲覧も多いので、今回の記事は膠原病の治療薬「ステロイド(商品名プレドニン)」のお話です。
ご興味のある方はこのまま読み進めてください。
膠原病の全身性エリテマトーデスの診断が出て早1年。幸いなことに診断当初まだ軽いタンパク尿だけで腎疾患は併発していなかったのでステロイド(プレドニン)30mg/dayスタートで入院治療開始。20mg/dayまで減量時で無事退院となり、それから毎月通院でステロイドを順調に減量していたのですが…先月、しばらく安定していた抗核抗体が↑、補体C3・C4・CH50がどどーんと下がってしまったんですよ。リンパ球もすごく減少。いわゆる「悪化・再燃」です。
とりあえず入院しなくてすむ量まで一気にステロイド増量。また20mg/dayに逆戻りになりました。一時は5mg・4mgの隔日投与まで減量できたのですが、その時点で悪化して10mg/dayに増量になり、さらに今回50%増量。
悪化するときって分かるんですよね、体調で。「あ…なんかやばいかも」と思ったらアタリでした。私の場合はいつもステロイドを飲んでいても微熱(37度くらい)あるのですが、38度台まで熱が上がったり、異様なくらいの肩こり、足のむくみ、脱毛、目の乾き、慢性疲労が続いてました。もう肩こりなんてカチカチで按摩さんに行っても「コレ何ですか?」と言われるくらいです。「肩こり」ではなくて「病的な筋炎」なんですけどね。で、急遽ちがう病状で外科手術を受けないといけないことになり、その手術が引き金でばっと一気に再燃と相成りました。外科手術は再燃しやすいとは聞いていましたが、術中、内科で膠原病のコントロールをしていても再燃するときは再燃します。
前回、プレドニン初投与の時はさほど副作用らしいものは出なかったのですが(逆に食欲不振で体重がどんどん減って40キロを切ってしまい、栄養補助食品を処方されていました)今回は副作用のオンパレード。
20mg/dayになってからものすごくお腹が空くんです。「これが噂のプレ空腹ね…」と実感しました。同じ病気で入院している同室の方たちが絶えず「お腹空いた」と連呼していたのがようやくわかりました。食べても食べても食べた気がしないんですよ。でも、同室の人で食欲に任せて食べ続け糖尿病が悪化しインスリンを打たないといけないのを目の当たりにしているので空腹に耐えて忍んでいます。
あと20mg/dayになってから半月遅れくらいでやってきました、ムーンフェイス!今回はかなり巨顔です。もうパツンパツン(苦笑)前回が「ややムーン」だとすると今回は「MAXムーン」とでも言いましょうか。ホントに満月(笑)デカさが半端でないです。気がついたらすごい二重顎で…ちょっとショックです。出かけるのが恥ずかしいくらいです。
「ムーンフェイス(満月様顔貌)」とは?
ステロイドを服用すると脂肪が異常代謝を起こして顔やお腹周り、背中に脂肪がたまり、末端(手足)は逆に細くなるという変った現象。むくみと違ってステロイドを服用してから身体が脂肪を異常代謝し始めるので服用してしばらくたってから現れます。手足が細くなっているのでバランスが悪く、私の場合よく転んでしまいます。主人と外を歩いていると「視界から消えた!」とよく言われます(転んでます)
今回はホントにムーンがひどくて人相変ってます。仲のいい患者様に「あ!誰か分からなかった!」と言われました(苦笑)
顔もそうなんですが、今回は「野牛肩」と言って肩から背中に変なお肉が…。「ピッコロ大魔王」みたいです(苦笑)お腹周りもパンパン。自分でも「なんか体が分厚くなったなぁ」と実感できるくらいです。バームクーヘンみたいにお肉がついていって暑苦しいことこの上なしです。
あと、「ステロイド鬱」。今回は出ました。
「鬱」というより、身体がだるくて何もやる気がしなくて…。ステロイドの特徴で夜には元気になるんですが、朝と昼はだるくて動けません。集中力ゼロになります。無の境地とでも言いましょうか。ブッタの心境です。
他には風邪が感染しやすい(すぐ喉が痛くなる)、飼い猫に引っかかれるとひどく化膿する(これは主治医に「猫と遊ばないで下さい」とひどく怒られました)といったところでしょうか。
初投与の時は大きな副作用もなく「ステロイドって劇的に効く!」と実感できたのですが、今回はあまり効果も感じず副作用だけがきつくて「とにかく早く減量してくれ~」といった感じです。
ムーンフェイスは私も以前一度経験済みなのですが、減量するにつれマシになってきます。10mg/day切ったくらいから萎んでくるかな。それまでは何をしても大きさは変りません。リンパマッサージをするといいとか言いますが一時しのぎなので減量を待ちましょう。必ず小さくなります。でも女性の場合、外見がかなり変るのでいやですよね。私も諦めはついてますがいやなもんです。あまりにも最近コロコロと顔がむくんだり痩せたり(とくに瞼などの目の周りがむくみやすいので目の大きさが変る)を繰り返し度々顔貌が変るので「整形した?」まで言われる始末(苦笑)
してません…。
これから暑い夏がきますが、夏の日光は膠原病の大敵!日光暴露に気をつけて暑苦しい夏を乗り切りましょう。私も暑苦しくなった大きい顔でなんとな夏を乗り切りたいと思います。
« 有馬温泉でお泊り@旅篭 | トップページ | Dr.ヒロシの日記 »
「患者の目線から-SLE患者として-」カテゴリの記事
- 膠原病の夏・日本の夏@2019年(2019.07.27)
- お灸LOVE♡(2019.07.06)
- 東洋医学と上手く付き合ってみる(2019.05.11)