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2010年9月11日 (土)

膠原病の夏・ステロイドの夏

膠原病・ステロイドの記事です。

「続きを読む」で折りたたまないので、ご興味のない方は飛ばしてくださいね。

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Imgp3262_2タイトルは蚊取り線香のCMの「キンチョウの夏・日本の夏」風を意識してみました。

全身性エリテマトーデス(略してSLE)でステロイド(商品名プレドニン)を飲み始めて早1年。

←プレドニンはヘンテツもないオレンジの小さい薬です。小さいのにめちゃめちゃ苦い!なんでこんなに苦いの?というくらいの不味さ。うっかり飲み込めずに舌に貼りついたした日には一日ブルーです。こんなに小さい薬ですが私にとっては「命の薬」でこの薬のお陰でなんとか生きてます。

プレドニン服用で初めての「夏」を越しました。ステロイドを飲むと「夏はシンドイよ」と聞いてはいたのですが…。

この夏はプレドニン20ミリ/dayでいっていたので副作用がキツかったです。今年はしかも「酷暑」だったのでホントに副作用で泣かされた夏でした。

ステロイドは強力な抗炎症作用があるかわりに、強力な副作用のデパートのような薬です。特に夏にキツイ副作用はコレ!と思うものを思いつきで書いてみます。たぶん、ステロイドを飲まれている人には「あるある!」と思っていただけるはずです。あと、膠原病の人の夏の苦労話も織り交ぜてみたいと思います。「ステロイドってへんな副作用があるんだ」や「膠原病の人って夏場こんなに苦労してるんだ」と参考になれば幸いです。

■ネット風に書くと「滝汗」状態

ステロイドは発汗作用があるんですよ。なので冬場でも結構汗をかきます。免疫内科の病棟で入院中の患者さんはよく「足の裏と手のひらが汗でべたべた~」という会話をしています。冬場でもハンドタオルを持っておかないといけないくらい「じっとり」と汗をかきます。冬場でそれなので夏は…えげつないくらい「汗」をかきます。「早食い劇辛カレー大会」をしたかのごとく、玉のような汗が額から文字通り「滝汗」のように流れてくるので恥ずかしいことこの上ナシです。満員電車にいる汗だくの暑苦しいオッサン状態です(笑)本当に自分自身が「暑苦しい」です。仕事中も診療所はクーラーで涼しくなっているはずなのに私一人大汗。「いくみセンセイ、すごい汗。大丈夫?」と患者様に心配されるくらいです。この汗、なんとかならないですかねぇ。いろんな意味で「滝汗」状態です(笑)

■「脂玉」

ステロイドは皮脂の分泌がさかんになるので顔が皮脂でテカテカになりニキビが出来やすくなります。ステロイドを飲むまで、私は乾燥肌で冬場などはカサカサになって気を抜くと顔の肌が乾燥して「粉ふき芋」状態になりニキビはほとんど出来ない肌質だったんですが、今年はステロイドのお陰なのか顔が超オイリー。主人に「脂玉」という不名誉な称号まで頂く始末。30過ぎて「ニキビ花盛り」です(苦笑)あまりにもニキビ満開なので市販のニキビ薬などを使ったりしてみましたが、結局は免疫内科で出してもらった医療用の軟膏(アクアチームクリーム)を塗布するとかなり治癒が早かったです。遠慮せずに主治医に「ニキビの薬下さい」と言ってみましょう。れっきとしたステロイドの副作用なのですぐにニキビ薬を処方してもらえます。洗顔はこまめにしましょう。乾燥する暇がないくらい皮脂が出てくるので「あまり顔を洗いすぎると…」なんて心配ナシです。

■顔に赤い蝶々が飛ぶ

これはステロイドの副作用ではなくSLEの人の特徴的な夏の症状です。夏場のきつい日差しに当たると顔が真っ赤になるんです。しかも「ドロンジョ様」の覆面のように特徴的な赤ら顔になります。鼻から頬にかけてだけ赤くなる「蝶形紅斑」(「ほうれい線」から下の口周りは白いまま)というものです。赤い蝶々が羽を広げて顔にとまっているような感じなのでそう名づけられたらしいのですがどう見ても蝶には見えない…。夏場に屋外に出ると「照れ屋」の人のように真っ赤な顔になりますよ。疲れたりしてもこの「蝶々」が顔に出たりするので、診療が終わった後の疲労時に顔が真っ赤になっていると主人に「あ、疲れてるんやね」と疲労度のバロメーターにもなって便利です(苦笑)

■引きこもれ!

膠原病の人は免疫内科の先生に必ず夏に言われることです。「日光に当たるな」と。日光暴露が免疫系等を刺激して病状を悪化させるからです。光合成はダメなわけですね。屋内でもカーテンを閉めて日の当たらないところにいてくださいといわれます。夏場は「ヒッキー」でいなさいよ、というわけです。「もやしっ子」ですね。ちなみに医学部では「膠原病は色白美人が多い」という定説がありますが、ただ単に日焼けしたらダメなんで色白の人が多いのでそう見えるだけなのかもしれませんね。

■とにかく太る、何か食べたい衝動に駆られる

ステロイドは長く飲んでいると脂肪の異常代謝を起こすので気を抜くとすぐに太ります。免疫内科の主治医に聞くと目安として普通の人の倍は太りやすいそうです。しかも何故か「お腹が空く・食欲増進」という奇妙な副作用があるので、気を抜くと一気に体重が増えてしまいます。私もステロイドを服用し始めて食生活を変えてないのに10キロ近く太ってしまいました。今必死にダイエット中です。でも薬の副作用なので減量しない限りかなり食事制限・運動をしてもなかなか痩せません。しかも血糖値やコレステロールも勝手に上がるのでつらいですね。お腹にもう一人だれか養っている感じで常に空腹です。

■毛が濃くなる

私はエチケットな場所はSLEになる前に永久脱毛していたのでよかったのですが、眉毛など脱毛していないところはとにかく毛が濃くなり伸びるのが早くなります。これは「多毛」という副作用です。こまめにお手入れしていないと「イモト風」の眉毛になってしまいます。女子的に嫌な副作用ですね。ただメリットとして「異様な程まつげが伸びる」んです。「毛の伸びる人形」のようにまつげが伸びるので「まつげエクステ」いらずですよ。「じゃあ、ハゲの人はステロイドを飲むと髪の毛が生えてくるのでは?」と思いますよね。私もそう思ったんですが、膠原病は病気の症状のひとつに「脱毛」があるんですよ。髪の毛だけごっそり抜けてしまいます。なのでステロイドを飲むと髪の毛の脱毛が止まるだけで、髪の毛だけは濃くなったり「多毛」で生えてきません。どうせならヘンなところの毛が「多毛」や濃くなるんじゃなくて髪の毛が濃くなって欲しいものですよね。不思議です。

■「水をくれ…」

膠原病はとにかく喉が渇きます。夏は特に口腔乾燥がひどくなるので水は持ち歩かないと干からびてしまいそうになります。干しイカになった気分になれます。

■顔がより大きくなる

ステロイドは「ムーンフェイス(満月様顔貌)」といって顔が大きくなる副作用があります。さらに夏場は水分を多く摂るので「むくみ」が出てさらにムーンがMAXになります。腎臓を悪くするとさらに倍。夏は特に赤い脂玉のニキビ巨大顔になります。本当に顔が通常時の倍以上パツンパツンになるので針で刺すと「パン!」と割れそうなくらいです。これも女子的にはツライ夏の副作用。私の経験上、プレドニンが5ミリ/day位になるとムーンは落ち着きます。減量するまでは何をしても無駄と「悟りの境地」になったのでもう「顔がふっくらして健康そうですね」と言われても受け流せるようになりました(苦笑)

■イライラ度倍増

ステロイドは「ウツ」や「精神不安定」の副作用があります。感情豊かになるとでも言いましょうか。気分の変動が自分でコントロールするのが難しいときがあります。仕事柄、白衣を着ているときは「仕事モード」に切り替えが出来るのですが、白衣を脱ぐともう…反動でどっと疲れますね。自己規制が必要です。この夏は「忍耐」という二文字を悟りました(笑)

■暑い。とにかく暑い!

膠原病は常に微熱との戦い。体のどこかに炎症が起きているので、ステロイドを飲んでいても熱が出てしまいます。私の場合はステロイドを飲んでいても平熱で37.1度。高いときで38度くらいまで体温が上がるので暑いのなんのって…。灼熱サウナ地獄です。

■関節痛・肩こり

膠原病の特徴的な症状ですね。暑いのでクーラーをガンガンにすると関節が痛くなったりするので室温調整が大変です。あと肩こり。厳密に言うと「肩こり」ではなく「筋炎」「血管炎」なのですが、肩と首がガチガチになります。とにかく痛い!エステや按摩などのマッサージにいくと「凝りがすごいですね」と必ず言われます。サロンパスは必需品。免疫内科でたくさん処方してもらいます。夏場は薄着なのでサロンパスをチラ見せさてます。白衣の上着からもチラ見えしてます(笑)オバハン臭いですね。ええ、たしかにサロンパス臭いです。

■骨粗しょう症と青タン

ステロイドは骨を吸収してしまう副作用があるので骨粗しょう症になります。転ぶと「骨折コース」です。あと皮下出血を起こしやすいので薄着の夏場はどこかでぶつけてるんでしょうね、気がつくと手や足が青タン(内出血)だらけになってDVを受けた人みたいになります。まるで主人に殴られたようですが違いますので誤解のないように(笑)

う~ん、あげだすとキリがないですね。長くなってきたので今回はこれくらいにしておきます。

それくらい、膠原病&ステロイド服用中の夏はつらい!んです。

膠原病は「リウマチ」のひどい人以外は一見「健常者」と同じように見えるので辛さがなかなか分かってもらえないんですよね。「さぼり病」みたいなのでイヤという方が多いです。ずっと微熱や炎症が起こってるんで体がかなり痛かったりだるいんですが倒れるほどではなく低空飛行でなんとか持ちこたえるので無理をしがちになってしまいやすいので注意です。(私もいつも低空飛行で無理をするので主治医に怒られます)

こればっかりはなってみないと、飲んでみないとなかなか理解されにくいとは思いますが、膠原病&ステロイド服用中の方は思い切って周りに「カミングアウト」して理解を求めるほうがいいと思います。無理をしてしんどい思いをするのは自分ですから…。

もし周りに膠原病&ステロイド服用中の方がいたらこんな症状で悩んでいると理解してあげてもらえると助かります。

膠原病やステロイドでここにたどり着いた方、お互い大変ですが一生のお付き合いなのでボチボチ無理せずやっていきましょうね。

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