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2010年10月30日 (土)

本物にこだわったお店-京都・着付け屋「花風」さん-

年柄もなく(?)先日京都に行った際にある「コスプレ」をしてきました(笑)

笑わないでくださいよ。

舞妓変身です。

30過ぎたトウの立った舞妓です(笑)私は持病SLEの治療でステロイドを服用中なので副作用で顔がムーンフェイスで巨大化しているため素顔をお見せするのは公害(?)だと自主規制でコラムでは正面の顔出しNGにしていますが、白塗りならまぁいいかということで変身舞妓姿公開です。

なんで変身舞妓姿を公開するかというと、今回体験させてもらった舞妓着付けのお店「花風」さんのクオリティが非常に高いからです。なぜ高クオリティかというと、本物の芸舞妓さんを着付けする「男衆さん」が監修・着付けをしてくれる「こだわり」のお店だからです。

超着物オタクな私。実はこの「男衆さん」をテレビで拝見してからのファンでして…一度お会いしてみたかったので予約をしたわけです。

京都に行くときはだいたい着物を着ていきます。祇園は観光客が多いので歩くのも一苦労。着物だと人が多くて歩きにくいので祇園界隈を歩くときは裏道や宮川町をウロウロすることが多いんですが、宮川町あたりをウロウロしていると、よく自転車で颯爽と走っている「男衆さん」を見かけます。そう、この方が宮川町の芸舞妓さんの「男衆さん」、堀切さんです。テレビでお顔を拝見したことがあるのですれ違うと私は「あ、掘切さんだ!」と分かるんですが…。噂で「堀切さん、舞妓着付け処をやってるよ」と聞いたので、一度個人的にお会いしてみたいと思って恥ずかしながら舞妓変身をしてきました。

…が、主人に「え~恥ずかしいから止めてや」と大ブーイング。

実は主人、私の着物好きに感化されたのか、ああ見えて着物の目利きなんですよ(笑)京都に行くとレンタルのペラペラのど派手なポリエステルの着物に盛り盛りのキャバ嬢のような髪型の女の子をよく見かけるのですが、主人は「なんか下品な着物やなぁ。安物ポリエステル丸分かり」と男ながらに見抜いてしまいます。ペラペラポリエステル着物の女の子に混じって、花街関係者と思われる着物女性を見かけると「あ~。やっぱり本職さんは着物の着こなしが違うね」なんて生意気なことを言うまでに成長しました(笑)なので、私の着物にもちょっとウルサイです。

そんな主人と舞妓変身の前日に清水に散歩に行ってきたんですが、そこで「変身舞妓団体ご一行様(6名くらい)」に出くわしてしまいました。

これが、言っちゃなんですがヒドイ!

何がひどいかって着物が…。何度も着付けされて帯はヨレヨレでクタクタ。着物は糸がほつれてる、鬘は「割れしのぶ(若い舞妓さんの髪形)」なんだか「おふく(年長の舞妓さんの髪型)」なのか分からない謎の髷でボサボサ。白塗りもメイクも…微妙。大声でおしゃべり、歩き方も着物なれしていないので道で転んだり…。

しかも変身舞妓はお店のスタッフが同伴するのがお約束なのに、同伴なしで歩いているので外国人の方が「マイコ!」と写真撮影会状態。外国人の方の人だかりができていました。

「わぁ~。あれ本物の舞妓ちゃんと勘違いしちゃってるよ。本物ちゃんが可哀想」と主人。主人と私は本物の舞妓ちゃんと身近で遊ぶ機会が今まで何度かあったので本物ちゃんから「変身さんは恥ずかしおす」と聞いてはいたんですが、間近でクオリティの低い変身舞妓さんを見てしまったので「これは恥ずかしい!」と実感してしまいました。しかも、この日は「変身舞妓団体ご一行様」を他にも何組も見てしまい…主人に「ホントに明日アレやるの?」と呆れられてしまいました(苦笑)

…で、翌日。予約していた「花風」さんへ。「お願いやから恥ずかしいから変身しても外に出んといてな」と主人に念を押されてしまいました(苦笑)

「花風」さんは八坂神社から歩いて5分くらいのところにあります。路地の奥にある静かな町屋です。お店のスタッフの方はとても感じの良い方でした。変身は1時間くらいかかるのでその間主人は趣味の競馬の馬券を買いに祇園歌舞練場の隣のJRAに行ってくることに。

「花風」さんは置屋さんで使われていた本物の舞妓さんの着物やかんざし・帯をつかっているとのこと。ちゃんと季節の着物も揃っています。もちろんポリではなく正絹の着物です。お化粧も元舞妓さんが監修しているそうで本格的。

「どのお着物にしますか」とスタッフの方に聞かれて「襟かえ前の一番お姉さんにしてください」とお願いしました。かんざしだけ「水仙」か「梅」を挿したいと希望があったのでそれだけリクエストしてあとのコーディネートは「おまかせ」にしました。

ということで、髪型は「おふく」、かんざしは「水仙」、帯は「黒帯(この家紋は『花傳』さんのの帯かな?)」、着物は柄の少ない藤色の二枚袷になりました。

お化粧は女性スタッフが丁寧にしてくれます。ちなみにパウダールームのアメニティは私も愛用している京都「ちどりや」さんのコスメで統一されています。ちなみに「ちどりや」さんはなんと堀切さんのお姉さんがしているお店だそうで。奇遇ですね。

で、お化粧が終わったあと、堀切さん登場!

思わず「テレビ見ました!ファンなんです!(←ミーハー…苦笑)」と話しかけると照れてらっしゃいました。一見コワモテな感じですが、とても良い方ですよ。あっという間に着付けをしてくれます。堀切さんのインタビューか何かで「変身さんを着付ける場合は本職の着付けより軽めにしている」とのことで、着付け自体は着物を着慣れているせいなのかぜんぜん苦しくなかったです。本物の「男衆さん」に着付けてもらえるなんて感激!

Imgp3451Imgp3531 で、出来上がりです(笑)

着物は本当にクオリティが高いです。「着替えれたよ」と主人に電話をして「花風」さんに来てもらったら「わぁ」と見て驚かれました。

写真付プランにしたので堀切さんが写真を撮ってくださいました。結婚記念日ということで写真を一枚サービスしてくださいました。お心遣いありがとうございます!

「君晴に似てる」なんてお世辞まで言ってくださって…(苦笑)お世辞を言われてもハブラシくらいしか出ませんよ(笑)

なんやかんやしていると、気がついたら外に出るつもりはなかったんですが、いつの間にか外へ。「花風」さんは路地にあるので人通りがほとんどないので観光客に出くわすことはほとんどないそうです。ということで、ちょっとだけ外に出てみました。誰にも会わずに近くのお寺までスタッフの方と主人と散策してきました。

着物は好きですが既婚なので「振袖」は久々だったのと、憧れの舞妓さんの衣装が着れて楽しかったです。

なによりも「堀切さん」と実際にお話が出来て嬉しかったです!

スタッフも皆さん親切で気持ちの良い接遇と、一組づつの予約なので他の方と出会ったりバタバタせずに時間を過ごせるので「大人のコスプレ」といったところでしょうか。

堀切さんやスタッフの方もおっしゃっていたんですが「他のお店は安かろう悪かろうなので。うちは他店に比べると値段設定が高いので『本物』を求める大人な方しかお見えにならないんですよ」とのこと。たしかに、そう言い切るだけあって本当にいろんな意味でクオリティの高いお店です。

ここなら誰にも会わずに気持ちよく変身できるのでいいですね。辛口主人も「30過ぎてるから本物の10代の舞妓ちゃんと比べるとアレやけど、まぁええやん」と言ってくれました。次回はぜひ『勝山(祇園祭の時だけ年長の舞妓ちゃんが結う髪型)』をしてみたいです。

変身が終わって「花風」さんを出て八坂神社近くを歩いていると、たまたま私たちの横を自転車で颯爽と駆け抜けていった堀切さんが「さっきはどうも~。今から着付け行ってきまーす」と声をかけてくださって嬉しかったです。

私の変身舞妓姿でオメメ汚しだったら申し訳ないので、本物の舞妓ちゃんを置いておきます。(両方去年の2月のですが)上七軒の今月襟かえして芸妓さんになられた綺麗な勝瑠さんと、祇園甲部の「つる居さん」シスターズのカワイイ沙矢佳ちゃんと杏佳ちゃん。主人は「金毘羅ふねふね」が得意で沙矢佳ちゃんに勝ってました。

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普段、日々変わりない生活をしていると「変身する」っていうのは非日常で楽しいものですね。また「花風」さんならリピートしたいと思えるお店です。ぜひ京都観光の思い出に変身してみてください。結構ハマりますよ。

舞妓変身着付け屋「花風」さん

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