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2010年11月28日 (日)

蜂窩織炎と魚の骨

先週にかけて「蜂窩織炎」と「魚の骨がささった」という患者様が数名、救急でご来院がありました。

私が出勤していない日に予約外の救急急患が入ると主人一人では手が回らないので診療所から「QQ(医療現場では「QQ」は救急の略語です。わかりやすいでしょ?)ヘルプコール」が私の携帯にかかってきます。ですので自宅療養しているときに診療所から電話がかかってくると「あ、QQかな」とドキドキものです。

先週は何件か呼び出しを受けて出勤してきました。

なぜか救急って重なるときに重なるんですね。

口腔外科領域で救急を要するものに「蜂窩織炎(ほうかしきえん、と読みます。私はカツゼツが悪いので「ほうかしけん」と発音してしまい主人にいつも「ほうかしきえん」と言い直されます。Ludwig’s anginaとも言います)」があります。

蜂窩織炎とは?教科書風に書くと黄色ブドウ球菌などによる感染症で、症状は舌下部、顎下部、オトガイ下部の腫脹、激しい痛み、口が開かない、嚥下困難を伴い、処置が遅くなったりひどくなると呼吸困難から死亡するケースもある恐い疾患です。

ちょっと小難しい説明になりましたが、要するにむし歯や親知らずなどの炎症があるところを放置してそこからバイキンが感染してしまい膿が溜まってパンパンに顔や口腔内が腫れあがってしまった状態のことです。

ものすごく尋常ではないくらい顔が腫れあがるんです。まさに「顔がいがむ」感じです。救急でお見えになる方は本当に顔が腫れあがっているので、待合室でお待ちのほかの患者様が「あの人大丈夫?私はいいから先に診てあげて」と驚かれることが多いです。(私たちは血まみれや腫れてパンパンは見慣れているのですが、やはり初めて見る方やスタッフはビックリしてます。…慣れってすごい)

治療法は切開などをして膿を出し、抗生剤とステロイド等の点滴を至急行います。ひどい場合は入院加療・安静が必要なケースもあります。

今の時期は夏場の疲れがどっと出るのでしょうか。最近なぜか蜂窩織炎の患者様が多く点滴をする頻度が高くなってきました。むし歯だと甘く見ていると、抵抗力が落ちたときなどにこのような恐い症状が出ることがあります。「痛みが取れたから」と自己判断せずにきちんと歯の治療は完治するまで受診することをお勧めします。

あと、最近変わった救急では「魚の骨が刺さってとれない」。

これも結構多いです。

鯛やグレなどの焼き魚を食べたときに小骨が歯肉に刺さりこんでしまうんですね。で、ご自身で取ろうとして爪楊枝などで歯肉をつついて炎症してしまい腫れあがるケース。

私、実はこの「骨探し」が得意なんですよ。だいたいイッパツで見つけます。抜けたときは患者様共々「とったどー!!」という感じです。抜いた骨はビニールに入れて戦利品として患者様に「お持ち帰り」してもらってます。お渡しするとみなさん喜ばれますね。長いもので3センチ近い骨がありました。自分で爪楊枝などで無理に取ろうとするとかえって奥に入り込んでしまいますので取れないようでしたら一度お問い合わせ下さい。

魚を食べるときは気をつけてくださいね。まだ歯肉ならすぐ取れますが、喉の辺りになると耳鼻咽頭科行きになってしまいます。

「今月は○○の処置が多い」という月があって、先月はなぜか顎関節症の方が多数ご来院がありマウスピース治療が連発でした。今月はこの蜂窩織炎と魚の骨です。

口腔外科は一般歯科と違い症状がバラエティ豊かです。口周りのトラブルはほとんど口腔外科で対応できますので、何か「これは?」とご心配があれば一度ご予約の上ご相談下さい。

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