人のふりみて…
みなさん、こんにちは。医療は接客業だなと痛感している今日この頃です。
先日、MRを撮影した際にたまたま腫瘍が見つかったので主治医から他科受診指示が出て某科に初診で診察に行ってきたのですが…。予約して2時間待ちは総合病院なので仕方ないのでいいとして、その科の医師の態度があまりにもひどくて憤りというか、同じ医療職として腹立たしさを感じてしまいました。
その医師は問診表もろくに見ず患者(私)に予診すらとらず、いきなり診察・何の説明もなくバイオプシー(組織を切り取り病理に出す検査のこと)をはじめる、非常に高圧的な態度で「結果は1週間後に」で終了。一応、私はステロイドを服用しているので外科処置をする際は注意が必要なのですが、何も聞かれずにいきなりバイオプシーをされたので心配になって処置後に「すみません、ステロイド服用中なんですが…」と言うと「え?何で早く言ってくれへんの。まいったな」と舌打をされてしまいました。
え?私が悪いんですか??
先生がちゃんと予診すらとってないからでしょ!!!
私が書いた問診表と主治医からのコンサルト(紹介状)を見ろよ!!!
と言葉遣いが汚くてすみません。それくらい腹が立ったもので…。
患者というのは医療機関に受診するのは不安なものです。「お待たせいたしました」の一言もなく、ただでさえ緊張しているのにきちんと問診すらとってくれない、病状に対する何の説明もない、上から目線の高圧的な態度…。その医師は最近こちらに配置転属になったようなので「こんな田舎に飛ばされちゃったよ」的なイヤイヤやる気なし診察がミエミエ。
地方の医療の質の低下や医師不足は深刻とは言いますが…。ここまで露骨だと嫌気がさしますね。同じ医療費を払っているのに都市部と地方での医療格差はどうにかならないものでしょうか。
当院でもカウンセリング初診で個室で患者様の問診をとっていると、よく「前に通院していた先生は説明もなくいきなり治療をされた」「なんでここまでなるまで治療に来なかったのかときつく言われた」「先生は何も話をしてくれないし、聞いてくれない」等々ご意見を頂きます。中には「本当に嫌な想いをして…」とカウンセリングルームで泣き出される方も多いです。
患者様は不安です。悪いところを治すのは医療として当たり前ですが、メンタル的なフォローも必要です。「病は気から」とよく言います。せっかく疾患の治療をしても患者様へのメンタルフォローがないと予後が悪くなります。
あまりにもその科の医師の態度に気分が悪くなって、その夜主人に愚痴っていたんですが「僕らはうちに来てもらった患者様にそんな気分になってもらわないように、できるだけのことはしないとね」と言われました。
その通りですね。
私自身、病気を患ってから特にそう感じるようになりました。
ひとのふりみて…ではないですが、私たちも通院してくださっている患者様に不快感をもたれないよう努力しないといけないなと身を持って体験した一日でした。
医療も接客業です。都会なら山のように医院や病院があるので患者様が病院を選ぶことが出来ますが、地方ではそういうわけにもいきません。特に特殊科になると「そこに行かなざるおえない」状況です。
「まさご歯科にきてよかった」と想ってもらえるような医療を提供できるように心がけないといけないなと主人共々思っております。予約が入りづらく混雑しているので、患者様にはご迷惑をおかけしていることも多いですが、極力「患者様と向き合う」医療を志しております。今後ともスタッフ一同、「ありがとう」と思っていただけるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
では今週もコラムにお付き合い下さい。