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2011年4月17日 (日)

秘密の花園

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歯科関係者しか窺い知ることのできない秘密の花園…

それは「デンタルショー」

ってそんな大げさなものではないんですけどね。

年に1回、各地区で行われる歯科製品の展示会です。今年の近畿地区は京セラドーム(私、最近まで「京セラドーム」が「大阪ドーム」と同一というのを知りませんでした…苦笑)で行われたので主人と一緒に行ってきました。

だいたいデンタルショーは毎年土曜の昼から夕方まで、日曜終日と2日間に渡って行われるんですが、土曜は診察をされている先生方が多いので比較的土曜の開催すぐは空いています。

私たちは毎回デンタルショーに行くときは土曜のオープンと同時に行くようにしています。なぜならデンタルショーは知っている歯科関係者がウヨウヨしているから(笑)土曜昼イチだと衛生士学校の学生さんや歯科技工士さんばかり。歯科医師や歯科衛生士さんたちはまだその時間帯は勤務中の場合が多いので知り合い遭遇率がかなり低いんですよね。

以前、日曜の昼にデンタルショーに行ったときは知り合い遭遇率200%(笑)振り返れば全員知り合い状態で「あ~、これはこれは○○先生、ご無沙汰しております」と挨拶ばかりで前に進めず商品を見れずに挨拶回りの「米搗きバッタ」で懲りたのでちょっと学習して土曜オープンに行くようになりました。

では、ちょっと秘密の花園を覗いてみましょうか…(笑)

Imgp4463Imgp4460ご覧のように普通の商品展示会です、はい。

とにかく、すごい人・人・人!

こんなに歯科関係者っているんだと毎回感心してしまいます。それこそ石を投げると必ず歯科関係者に当たる状態です(笑)

土曜のオープン時は衛生士学校の学生さんが多いので歯磨き関連の会社のブースは大盛況。昔は企業も学生さんにも「青田買い」で歯ブラシのサンプルなどをバラマキのように配っていたんですが、最近は売り上げにつながらない学生さんへのサンプル配布はナシ、それどころか歯科医師・歯科衛生士にもサンプルを渋る状態。不景気なのでほとんどサンプルがもらえません。バブルのときはデンタルショーに行くと袋いっぱいのサンプルを貰えたんですけどね。世知辛い世の中になりました。現金な私たち夫婦はサンプルはもらえない歯磨きブースはスルー(笑)

だって花形歯磨きメーカーのブースは人が多いし、若い衛生士さんの間を割って入るほどの熱意はオッチャン・オバチャンにはないので…。相変わらず人ごみが嫌い、人と接するのが嫌いな根暗な私たちです(笑)

でも、デンタルショーの醍醐味って、こういった大きい花形ブースではなく(大きい会社はよくインフォメーションが来るのでわざわざデンタルショーで見なくても情報は入ってくるので)壁際にあるような小さなブースが意外と「発明商品」的な掘り出し物があってアナだったりします。今回もあまり聞いたことがないようなメーカーさんに掘り出し物があり早速うちと取引のある歯科材料屋さんに注文しました。こういった発見が楽しいんですよね。

で、今回デンタルショーに行った最大の目的はデンタルCTと患者管理ソフトの偵察。

買うか買わないかは別として、お目当ての企業で私は値段交渉。その間、主人は手持ち無沙汰で私が交渉しているブースの近所を放浪しているとイオン水やら空気清浄機といった歯科とはあまり関係のないブースの営業のおっちゃんに捕まっていて延々と説明を受けている始末。あまりにも熱心に説明をされていて逃げられなくなっているのか、主人は私にアイコンタクトで「助けて~」というオーラ満開(笑)しぶしぶ主人のところに行って「すっみませ~ん、うち、それ買う予定ありませんので~ごめんなさーい」と主人を奪還すること何回か。

私「もう、いい加減に営業のおっちゃんに捕まるのやめてよ。交渉できへんやん!」

主人「だって、なんかあのおっちゃんら暇そうで可哀想やから話きいてあげないといけないかなぁと思って…」

その後も各ブースを回るごとに地味な会社の営業のおっちゃんの魔の手…いやいやお声がけは主人を直撃。どうも主人は気が弱そうで話しかけやすそうな雰囲気をかもし出しているのでいいカモのようです(苦笑)

主人に降りかかる魔の手…いやいや営業から彼を守り、最後はうちの診療所で使っている診察台メーカー「オサダ」さんへ。

うちの診察台は「オサダ」です。何度も書いていますがうちは急な予定外の開業だったのでほとんど何も決める暇もなく…だったのですが、診察台だけは夫婦そろって「絶対オサダ!」と押し切りました。

うちに出入りしている歯科材料屋さんは診察台は「タ○ラベルモント」派だったので、やたらとタ○ラを薦めてきたんですが、私たち夫婦は絶対に首を縦に振らず。歯科材料屋さんもどうしてもタ○ラを売りたいらしく、超値引きをしたり「あれもつけます」等々あの手この手を使ってきますが、頑固者の私たちは絶対に譲らず。当時のオサダの営業の大西さん(今は神戸の支店長をされています)も頑張ってくれて最後は材料屋さんも根負けしてオサダ診察台を納品してくれました。その節は大西さんには大変お世話になりました。大西さんがいなかったら今頃「タ○ラ」になっていたかもしれません。「先生も奥さんも頑固だなぁ」と材料屋さんも呆れるくらいでした(笑)

え?なんでそんなに「タ○ラ」診察台が嫌いかって?

使い勝手が悪いのとよく故障するからです、はい(私たちの感覚では、です)

タ○ラは購入時のコストは恐ろしく安いですし、エステや美容関連の機器を取り扱っているだけあってデザインはかなりカッコいいんですが、とにかく故障が多いんですよ。それにデザイン重視で術者が使いづらい。私たちの医院は「タービン・コントラ・3Way・超音波スケーラー(歯を削る器具と空気や水をかける器具、歯石を取る器具)は毎回滅菌」なので故障が続くとコストがかかってしょうがない。故障のことを考えるとランニングコストなど長い目で見ると絶対損だと思います(私たちの感覚では、です)

オサダ診察台はデザインはイマイチですが、シンプルで使いやすい。そして器具の毎回滅菌でも故障が少ない。故障が少ないが一番メリットですね。(私たちの感覚では、です)

なんでそんなことを知っているかって?

大学病院勤務時に外来に診察台が12台あったんですが、歯科診察台メーカーのすべての機種がそろってたんですね。展示会のようです。そこで一番故障が少なく使いやすくてみんなから人気だったのがオサダ診察台。タ○ラ診察台はよく故障してしょっちゅう修理で「使用禁止」になっていて先生たちから人気薄でした。コントラ(入れ歯などを削る器具)が長時間使うとやたらと発熱して熱くなるのもイマイチ。(私たちの感覚では、です)

機械にミラクル疎い主人でさえ「診察台は絶対オサダじゃないとヤダ!」と言うくらいなんでやっぱりオサダ診察台は良いんだと思います。

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こちらが、うちに「オサダ診察台」をごり押し納品してくださった、凄腕営業マンのオサダの大西さんと主人です(笑)しばらくお会いしない間にややオデコが…ですが本当に良い方です。

この日も新しい診察台が出ていて「あ~、いいなぁ。欲しいなぁ」と主人で横目で見つつぐっと我慢。診察台1台買い換えようと思ったら高級外車が一台余裕で買えちゃいますからね。これ以上ローンを増やすと会計士さんにしばかれる…いや確実に一秒で抹殺されます(笑)最近診察台を1台入れたところなんでぐっと我慢我慢。

でも、さすがに開業当初の既存の診察台は5年使っているんで診察台のカバー(今はラベンダー色です)が少し汚れが目立ってきた(うちは土足診療なので汚れやすいんです)ので来年あたりカバーを張替え予定です。今度は新色のブラウンに張替え予定!(私たちが開業したときはブラウンがなかったんですよ)かなり診療室の雰囲気が変わると思いますので来年のお楽しみに!

新しく診察台に外付けでコンパクトな無影灯が取り付けられるようになったらしいので、今の診察台に設置可能になったら1台だけ無影灯設置のオペ仕様の診察台にカスタマイズする予定です。最近、二人ともトシで衰えたのかオペ中に術部が見づらくて…。

老眼でしょうか?(ACのCM風に「こだまでしょうか?」風に読んでください…笑)

ええ、老眼です。

なので無影灯は必須なので早めに取り付けられたらと検討中です。

デンタルショーの〆は「大抽選会」。毎年この抽選が楽しみなんですが(貧乏くさいですね)主人は毎回「はずれ」でボールペンなんですが、私はなぜかこの抽選会はくじ運がよくて何かしら当てて帰ってるんですよ。なので主人も「今年は何当てる?あの空気清浄機狙ってよ」と何か当たる気マンマンで期待していたようですが…残念!今年は開業してから初の「はずれ」のボールペンでした…。もちろん、主人は毎回ボールペンなのは言うまでもありません(笑)

2時間、京セラドームを巡回しただけで翌日ふたりとも筋肉痛に悩まされました。日ごろの運動不足をひしひしと感じる今日この頃です。

以上、デンタルショーレポでした。

追伸 この日、兵庫県歯科衛生士会の上田会長とお会いしました。いつもお世話になっております。久保はきちんと教育しますのでご安心ください。

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