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2011年6月 5日 (日)

「ピヨピヨ」がいつのまにか…

先日、私のいわゆる「オーベン」の先生と久々に電話でお話しました。兵庫県の会長さんです。

学生のころから仕事&プライベートでもお世話になってる先生なのでかれこれもう…17年くらい?のお付き合い。臨床も10年越すと何年目か分からなくなってしまいます(笑)私の歯周病治療の手技はこの先生からほとんど学んだといっても過言ではないです。

医療の世界は上下関係師弟関係は絶対。かなり体育会系です。先輩が「白」といったらたとえ「黒」でも「はい、白です」と従わないといけないのがこの世界。いくら同じ年であろうが年下であろうが、免許を先にとったほうが先輩。先輩の言うことは「絶対」なのです。(少なくとも私の世代では)それが守れないと弾かれてしまうキビシイ世界です、はい。

なーんか、つい最近免許を取ってまだ「ピヨピヨ」だったのに気がつけば30半ば。もう同期で臨床現場の第一線で働いてるコ…って、ほとんどいません。っていうか、いないと思います。さみしいー。

あれよあれよと気がつかない間に自分も「指導者」の年代に。

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今年は新卒ちゃんを預かっているのでその指導に当たってますが、師弟制度厳しいこの世界は誰の先輩の派閥につくかで将来が大きく変わってきます。少なくとも「とりあえず結婚するまでの腰かけー」「資格あると食いっぱぐれないし」とか「子供産んだらパートで資格あるから小銭稼ぐだけー」のノリではなく、長くこの歯科世界の仕事で生き残っていこうと思ったら、どの先生のどの派閥に属するかは大きな問題なんですよ、実は。

当然、今預かっている新卒ちゃんは私の下につくわけですからおのずと私のいる派閥に入るわけで。私の派閥の長に「今度私が預かる後輩です。今後とも何卒よろしくご指導お願い致します」と三つ指を突いて(?)義理を立ててまいりました。「妹」の面倒は「姉」がみないといけません。

ほんと医療の世界は「任侠」の世界です、はい(苦笑)

「ピヨピヨ」期間はだいたい卒後から3年目まで。3年でだいたい一通りが出来るようになります。逆に言うと3年は臨床をしないと「使い物」にならないということ。一人前になるにはキビシイです。

資格をとって3年目位になると後輩の指導なんかも任されるようになるんですが、3年目くらいだと張り切ってアレもコレもと教えたがります。

そして5年目以降の一番油の乗ってる頃くらいになると、重箱の隅をつつくように学生さんや後輩をいびり出す人多し!ストレス溜まるのかなぁ。よくそれくらいの臨床経験のコたちが下を苛めてるのを見たことがあります。(指導という名の「いびり」「いじめ」。学生さんはいいターゲットで理不尽に怒られ虐げられてます)なんでそんなに「いじめるの?」というくらい陰湿。卒後5~7年目位はやたら怖いヒトが多いので気をつけましょう。主人とも言うんですが、何で学生ちゃんや後輩をあんなに苛めるのかね?と不思議です。

んで、10年選手(30代)くらいになってくるとぐっと数が減ってきます。ちょうど結婚子育てなどで臨床を去ってしまう人が多いのでこの年代からは希少価値。20年選手(40代)くらいになるともう天然記念物です(苦笑)なら30年選手(50歳以上)は国宝級かな?←先輩に怒られるって(笑)

その例えで言うと、私はちょうど「希少価値」と「天然記念物」の間ですね。

これくらいの域に達してくると「悟り」の境地を拓いているかのように「聖母マリア」のような優しく見守ってくれる先輩と、ひたすら日々の自分の生活のストレス発散を学生・後輩に当り散らすような「万年更年期障害の鬼姑」のような先輩と両極端に真っ二つに分かれます。

私はどっちかって?

想像にお任せします(笑)

10数年臨床してますが、まだまだ分からないことがたくさん。むしろまだ指導してもらいたい位なのに、自分が指導者になってしまうなんてヘンな気分です。やればやるほど、手技ができるようになればなるほど、「なんで?」が増えてくるパラレルワールドが「臨床」。はっきり言って現場に慣れれば慣れるほど私は「怖い」と感じます。若い頃の「行け行けドンドン」には戻れないですね。年をとった分、慎重になるというかなんと言うか。

この「えもいわれぬ怖さ」が私が臨床を嫌う原因のひとつなんですけどね。

早く後輩を育てて、私も引退したい…

って、夫婦で開業なんてしてたらさせてもらえないだろうとは思いますが(苦笑)

幸運にも私は良い先輩に恵まれ大切に育ててもらったので、今度は私が大切に後輩を育てる番です。今の新卒久保も大切に私なりに育てているつもりです。

来年の新卒さんで入社希望があればごうぞお気軽にご連絡ください。

…まだ会計士には来年度新卒を採るかどうか決済はもらってませんが熱意のある方なら大歓迎です。私は経理も担当しているので良い人なら会計士にごり押しして採用します。

ご応募お待ちしております。

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