« マジックボールのソリューション | トップページ | 通院 »

2011年10月 8日 (土)

蜂窩織炎

何て読むの?というタイトルですが。

「ほうかしきえん」と読みます。

一般歯科では診れない口腔外科特有の疾患です。特に病院口腔外科で診る疾患です。当院でも入院加療が必要なくらいの方は病院口腔外科へ送りますが、基本的に通院で診てます。

で、どんな症状かと言いますと、簡単に説明すると炎症(たとえば、歯の根の炎症とか)がひどくなって顔面や口腔内が異様に腫れ上がるとでもいいましょうか。尋常でない腫れ方と痛み方をするので救急でご来院がほとんどです。

症例写真載せたいんですが…私たちは見慣れてますが一般の方からするとかなりグロイのであえて載せませんが、口腔外科医冥利に尽きる症例の一つではあります。

多いんですよ、うちも「蜂窩織炎」が。しかもかなりハードな「蜂窩織炎」。

ハードな蜂窩織炎の場合は炎症がひどくて顔の皮膚を突き破って膿がしたたり落ちる&激痛なので患者様は血相を変えて救急でご来院されます。顔面の皮膚が裂けて穴が開くとでもいいましょうか(って文章で書く方が写真を載せるよりグロイですね)そりゃ、患者様も顔に穴が開くのでびっくりしますよね。かなり混乱してご来院されます。

ハードな蜂窩織炎の場合は、切開をしてドレーン(膿を抜く処置)を入れて点滴をします。切開するとドバーーっと気持ちいいくらい膿が出ます。

今年春に入社した久保も「口腔外科の教科書でしか見たことないです」というくらい、ハードな蜂窩織炎の方ばかりご来院されます。うちだとかなり口腔外科の勉強になりますよ。点滴セッティングやガーゼ交換など一般歯科では行わないような処置も多いので新卒衛生士さんの場合、臨床経験はかなり積めると思います。

ですが、この「蜂窩織炎」。なぜか保険診療では「返戻」になることが多いので困りものです。

「返戻」とは、保険診療の算定が認められなかった場合に診療報酬の支払いを却下されることを言います。特に点滴の処置はほとんど「返戻」扱いで頭が痛いところです。ちなみに「返戻」のことを業界用語で「保険が切られてる」と言います。切られてしまうと医院側が持ち出し(負担)しないといけません。

口腔外科では点滴が必要な患者様は多いんですよ!!!!

どうして必要な処置を切るんですか???

「治療をするな」というんですか?

一度、保険組合(保険診療の診療報酬を審議するところ)に文句を言ったんですが、いかんせんお役所仕事なので「できません」の一点張り。「ちゃんと現場のことを見てよ~」と怒り心頭です。「そんなに蜂窩織炎の方が多いんですか?」なんてさらりと言ってきます。どうぞ、そう言うなら医院の見学に来てください。

某有名な口腔外科の先生も保険組合と喧嘩をしてあまりにも理不尽なため保険診療を止めてしまいました。うちもできることなら保険診療ではなく自費診療にしたいくらいです。腕のいい先生をみすみす逃してしまうこの制度。何とかしてもらいたいものです。

この「蜂窩織炎」は連休前に多発します。なぜみなさん休み前に腫れるんでしょうか…。今もって謎です。

みなさんもここまで悪くならないよう定期的に歯科検診を受けましょうね。

« マジックボールのソリューション | トップページ | 通院 »

とりあえず診療日記」カテゴリの記事

当院ホームページ