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2011年11月20日 (日)

大学病院勤務の頃 その2

大学病院勤務時代、その2です。前の「その1」にも書きましたが、私は一応口腔外科での仕事が手が空いた夕方の時間帯にマメに血液免疫内科の病棟やクリーンルームに顔を出してました。今日はクリーンルームでの口腔管理のヒトコマです。

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クリーンルーム、って言葉では聞いたことがあっても実際にどんなところか一般の方はわかりにくいですよね。ちょうど埼玉県立がんセンターに詳しい「無菌治療病棟」の掲載があったんでご興味のある方はリンク先へどうぞ。

クリーンルームは入室する人を極端に制限する場所なので(大量抗がん剤治療で白血球を0にするのでちょっとしたことでもすぐにバイキンに感染してしまうため。特に子供さんの入室は禁止されているので病室の窓ごしでの面会になります)。

患者さんはいろいろ制限をかけられとても窮屈な生活を余儀なくされます。食事も↑写真に映っているようにレンジでアツアツに再加熱して菌を極力減らしてから食べるなど制限がありますしね。もちろん火の通ってない生ものは何の菌がいるかわからないので絶対NG。病院食は美味しくないし(実際に同じ病院で入院したのでよく分かるんですがコチラの病院の病院食はお世辞にも美味しくありません…)、大量抗がん剤を行っていると味覚異常の副作用で薄味の病院食だと味が全くわからなくなるのでクリーンの患者さんには味の濃い「UFOやきそば」が人気でした。

入院してると「食べること」が楽しみになりますからね…。私も入院中、こっそり売店で日清のシーフードヌードルを食べて師長に怒られてました(苦笑)インスタントは味が濃いので入院中はとても美味しく感じるんですよ。

Masagoshika

クリーンは身内の方の入室もかなり制限されているので患者さんの話し相手は医師か看護師さんのみになりがちです。なので、私が毎日訪問して口腔内管理と一緒に話し相手になっていたので患者さんには結構喜ばれていました。私も入院して病室内監禁状態になったことがあるのでわかるんですが、入院していると1日がすごく長いんですよ。喋り相手もいないですしね。

とりあえず、写真のように口腔内チェックとケアをして、ケモ中(抗がん剤治療中)は毎日刻々と口腔内の状況が変わりますから巨大口内炎ができて痛いようなら緩和用の薬を処方したりして、そのあとは患者さんと雑談タイム。

この雑談、実は看護師さんに情報提供するのにとても役立ってたんです。クリーンを出た後に申し送りをするんですが、患者さんは看護師さんには話さないことを私に話をしてくれたりするので「何がつらい」「こうしたい」ということを私に伝えてくれるんですよ。それを看護師さんに伝えて患者さんの要望が可能なのかどうかをカンファしてもらう…という感じで「心のケア」の部分も受け持ってました。このときの経験から「心理」とか「カウンセリング」に興味をもっていたんですけどね。

ちょうど口腔外科の外来は5時以降は業務がないので衛生士学校の実習生やポリクリ(医学部で外来に見学をしに来ている学生をポリクリと言います。私はポリクリに歯周病の講義枠をもっていたので)がいないときは時間が空くので、極力夕方にクリーンに顔を出しに行ってました。Masagoshika_3

毎日少しでも詰所や病棟やクリーンに顔を出すことによって患者さんはもとより医師・看護師さんともコミュニケーションがとれますしね。実際に口腔外科のスタッフより血液免疫内科のスタッフの方が大学病院時代は仲良しでした(苦笑)免疫血液内科の看護師さんは非常に勉強熱心です。

お互いに信頼関係ができると、患者さん、看護師さんとこんな感じで訪問時に「お遊び」をして気分転換してもらえるようになります。

Masagoshika_4

私は受け持ちした患者さんとはできるだけ写真を撮るようにしていたので、打ち解けてきて信頼してくれるとこのように笑顔で写真に映ってくれます。たくさん患者さんとの写真を持ってるんですがそれが私の宝物ですね。

私の今の外来に来られている方でお子さんをお持ちのお母さんはご存じかな?写真の歯の巨大模型は今の医院でも使っている私の私物です。いろいろ思い入れのある学生時代から使っている18年モノの歯の模型です。え?これ、もうかれこれ18年も使ってたんだ(苦笑)エコですね。

受け持っていた患者さんでご存命の方とは今も季節の挨拶などで連絡がきます。私が免疫疾患SLEと診断がわかった時に真っ先に「和歌山ではなく専門医のもとでのきちんとした治療をうけて」と神大免疫内科転院の手続きをしてくれたのもこの時の医師・看護師の仲間の皆さんです。

派手なことをして目立とうとせず、地味なことですがコツコツと継続して何事も行い信頼を積み上げていくことの大切さを病院勤務の時に学びました。信頼を得るために尽力することで、必ず自分が困ったときに手を差し伸べてもらえるものなんですね。

今後も「信頼」を得られるよう微力ながら自分なりにコツコツと地味ですが日々「あたりまえ」のことを「あたりまえ」に継続して「まさご歯科」の地域の信頼を築いていきたいと思っています。

大学病院勤務は本当にいろいろな職種の人と知り合い、患者さんと知り合い、良い経験になりました。まだ勤務時代の写真などいろいろあるので「その3」も機会があれば連載します。

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