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2013年7月21日 (日)

One of themとOnly one

どこまで続くか真面目記事です。

今週は「One of themとOnly one」。

どういう意味で書いたかというと、医療者にとっての「患者」は「毎日たくさん看る・診る大勢のうちの一人」で、患者さんからすると医療者は「自分の病気をわかる唯一の人」という事になり、医療者・患者さんの間ではかなり感情に温度差があるということです。

よく耳にするのは病院の待合室などで患者さん同士の会話で「あの先生、愛想悪い」「あの看護師さん、話聞いてくれない」などなど。

私も自分が「患者」の立場になるまで分からなかった、というよりは理解できなかったんですが、医療者と患者さんの間にはとても深い溝があるのは事実です。

なぜなら、医療者にとっては患者さん大勢のうちのひとり、患者さんにとっては医療者は唯一の存在、だからです。

まず、医療者の立場で。

毎日外来で50人、60人とひっきりなしに診察をします。診察中はトイレはもちろんお茶を飲むことさえ難しい状態です。診察待ちカルテは山積み、やっとひとり診察が終われば間髪入れずに次の患者さん…がエンドレスで何時間も続きます。外来は本当に心身ともにキツイんです。とにかく本当に忙しい。で、これが勤務医の先生なら大勢の外来を捌き終わった夕方に病棟で入院患者の容体を確認しに行きます。で、当直やら急変やらで呼び出され殆ど自由時間が取れない状況です。

こんな状況では一人一人に感情移入をしているヒマさえないのが今の医療現場の実情なんです。もうみんな白衣スタッフは疲れ果ててます。それくらい医療現場の人手不足は甚だしい。

それに医療者は「患者に感情移入してはいけない」と叩き込まれます。なぜなら患者さんと仲良くなりすぎてしまうと診断が鈍るからです。あと患者さんから「依存」の対象になってしまうと治療しにくいんです。こんな理由で医療者は患者と一定の距離を保つよう「躾」られてます。

それが一般の方から見ると「冷たい」「なんかよそよそしい」と感じてしまうのかもしれません。

では、次は患者の立場から。

診察のために準備をして、診察するまでに受付やら採血やらで待たされ、さらに待合室で待たされ、予約の時間なんてあってないようなもので2時間待ちなんてざら。で、待って待ってやっと診察にたどり着いても、先生はなんか無愛想で1分診療で「薬出しておきます」で終了。会計、薬をもらうのにまた1時間…。

大きい病院になればなるほど診察は1日仕事の割に、先生との時間は数分でしかも無愛想なら、文句の一つも言いたいですよね。

医療者と患者さんの間にできる溝は「深刻な医療者不足」から、だと私は考えてます。

もっと医療者と患者さんが寄り添える医療を提供するには医療資格者をもっと増員しないと難しいと思います。

多分、今後医療者が増える見込みはないのと、さらに人手不足は進むと思うので今より劣悪な診療環境になるのは時間の問題です。そうなるとさらに医療者と患者さんの距離は広がる一方です。

私の個人的な考え方ですが、私は医療者&患者両方の立場なので両方の気持ちは痛いほど分かるので、受持ちの先生が無愛想だったら「あぁ忙しくて疲れてるんだな」と割り切って診察を受けるようにしています。いろんな先生がいらっしゃいますから。割り切ってお付き合いするのが精神衛生上良いと思います。

あと、先日も当院に来院された患者さんから「今、他の病院に受診中なんですけど、こちらに変わりたいんですが、今診てもらってる先生に申し訳なくて」というご意見を頂戴しました。

ココだけの話、医療者は毎日かなりの人数の患者さんを診察しているのでよっぽど重症患者しか記憶にないんです。だから「先生に遠慮して変われない」と気にする必要はありません。短い時間の治療とはいえ自分と合わない先生に診てもらうより、自分と気の合う先生に診てもらった方が良いと思いますし、医者同士は患者さんが転院してもあまり気にしてないのが実情です。

まあ、医療者も聖人君子ではなく一人の人間です。合う合わないは必ずあります。患者さんは医者を選べる時代なので、合わない先生なら思い切って変えてみてはいかがでしょう?医者に遠慮はいりません。

そんなわけで、自由に医療を選択できる権利を患者さんは持っているわけです。気の合う先生を探して短い時間の診療でも納得のいく先生を探されるのも一つの手ではないかなと思います。

最近、カウンセリングをしていて感じたことを書いてみました。私見です。

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