心理学を学んで感じたこと
どこまで続くか真面目記事のコーナーです。
口腔外科を主人と開業してから、運命的な出会いが…。
それは心身症な方たち。
もうね、すごく多いんです。
う~ん、閉鎖的な田舎町なので内向的になるのか都会で勤めていた時よりも数倍多いです。
電波系、虫系、異次元系、変な味がする変なモノがいる系…いろいろいらっしゃいます。
あまりの多さに「これは素人知識では対応しきれない」と必要に駆られて、老体に鞭を打ち30後半から心理系大学に編入し女子大生をして、なんとかあっぷあっぷで「心理カウンセラー」などのなんちゃって資格ではなく、きちんとした心理士資格を取って早2年。
心理士を取ってからの方が臨床現場で「心理って奥深い」と常々感じる今日この頃です。もう初診とかで患者さんの顔を見ただけで「あ、この方は電波系」とかわかっちゃうんですよね。で、問診をとったらその予想が当たっちゃう。
これから秋に向けて「口腔心身症」の方が増加するので、久保にも「心身症の方への対応の仕方」を教えていかないとなと思ってます。
来年新人衛生士さんも入社するので、それまでに久保に基礎的なカウンセリングや心理学を教えてあげようと思い大学時代の教科書をひっくり返したら、心理学アレルギー発症(苦笑)
カユカユが出ました。埃を吸いこんだからか、はたまた本当に心理学アレルギーか??
死ぬほど心理の勉強したので、今は「心理学」の文字を見るとあの時の恐ろしいほどの勉強量を思い出し吐き気を催してしまいそうです。
いやあ、これが本当の「トラウマ」ですね(笑)
本屋で「○○な心理学」「心理カウンセラー入門」という感じのライトな心理の本まで拒絶反応です。そんな簡単な勉強で心理カウンセラーが取れたら心理系4年大学なんていらない…です、はい。
まあ、そんな感じでアレルギーと闘いながら久保に良さそうなテキストを探していたら、懐かしい「心理テスト」の教科書が出てきました。実習で泣きそうになりながら行った心理テスト達です(きちんと精神科で使う保険点数の取れる心理テストの類も勉強しました)
生徒同士で精神科で受ける心理テストを相互実習し診断しあうという、恐ろしい授業です。あまりの過酷な授業故、精神的に病んでしまい脱落者多数というサバイバル。3日間朝から晩まで教室カンヅメでこの授業を受けるのでこっちが精神病にかかりそうな授業でした。
どんな実習かというと、ひとつはかの有名なロールシャッハ。
投影法に分類される性格検の代表的な方法のひとつで被験者にインクのしみを見せて何を想像するかを述べてもらい、その言語表現を分析することによって被験者の思考過程やその障害を推定するものです。
よく犯罪者に行ってるイメージのある、アレです。見たことあるでしょ?
コレが何に見えますか~で精神分析するんです。解析するのが超難しい…。
あとはバームテスト。木を書いて精神分析をするアレです。
絵を描かせる心理テストが多いんですが、特に小児精神病の場合は絵に如実に心理がでるので、教科書に載っていた「心の病」を持つ少年少女たちの絵に強い衝撃を受けました。
直接、口腔外科ではこのような専門的な精神科の心理テストは行いませんが、このような心理分析や心理解析を知っておくと、精神病気質の患者さんと対応する際にうまく対応できるようになりました。
死ぬほど勉強して損はなかったなと今は思いますが、もう一度大学に行って勉強しろと言われたら…もう無理ですね、燃え尽きました(苦笑)
やはり臨床現場で「自分で気づいて」「自分で必要に駆られて」「自分で勉強する」を実行してその身の付き方を自分自身で感じたので、うちの医院では「自分の臨床力はどこが足りないのか」を自分で気付いてもらい、勉強ができるスタッフに育てたいと思っています。
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