スタッフ教育についての私見@2015年
診療所のリフォームについては別途記事にしていますので、今年の当院の人材育成についての私の個人的な私見です。
ありがたいことに、当院の人材はここ何年か安定しており長期勤務のスタッフが増えてきています。
長く勤務してくれている歯科助手スタッフに関しては、医院での仕事の「やりがい」を感じてもらうために今年より福利厚生の一環として「資格取得」のサポートをしています。
今年は歯科助手の大江がヘルパー2級の学校資金を医院から全額補助し資格を無事取得しました。来年は早田が同じくヘルパー2級か歯科医療事務か資格取得に向けて現在相談中です。
歯科衛生士のスタッフには「自分がどんな歯科衛生士になりたいか」を各自にヒアリング&筆記してもらい、その目標に向けてどうすべきかをプランニングし実行するように指導を心掛けています。
どうしても診療所勤務の歯科衛生士は日々の臨床に流されてしまいがちなので、せっかく苦労して取った資格を生かせるように新しい技術や知識を勉強するように指導をするようにしています。臨床で分からなかった内容に関してのレポートをわざとこのコラムに掲載するのも自主学習と知識定着の教育の一環です。
ヒアリングの結果、来年3年目になる坂本は歯周病認定歯科衛生士を取得するために歯周病治療の症例集めを、来年2年目になる岡田は歯科衛生士としての臨床での歯周病治療に関わって生けるよう技術向上の練習を目標にしています。
また、スタッフ教育に関しては私自身が積極的に関わるのではなく先輩が後輩を教え育てていくシステムを構築するために、あえて岡田の教育は坂本に任せて経過を観察しています。
指導するという事は教わるより大変な事です。最近、坂本はそのことを痛感しているようで試行錯誤をしながら岡田を育てています。
坂本はこの2年でかなり成長して主人も私も処置をどんどん任せています。岡田も自分も早く先生たちに処置を任してもらえるにはどうすればいいのかを考えて行動するようになってきました。あえて「見守り自分で気づかせる」指導をしています。どのように二人が今後、歯科衛生士として成長するのか楽しみです。
その他に今年の新しい試みとして、スタッフに週替わりで院内に「生け花」をしてもらうようにしました。今までは私が院内に毎週お花を生けていたのですが、女性としての教養を当院で働いている間に身に付けてもらえたらなと手始めに「スタッフによる院内生け花」を始めました。
生けたお花をこのコラムに掲載するということで、各自が頑張って生けているようです。「人に見てもらう」というのは程よい緊張感があるので、各スタッフ達も最近お花を生ける事に興味を持ってくれたようです。
まずは「生ける事」を楽しんでもらうために特に何も教えていなかったのですが、スタッフ達から「どうしたらいいか教えてほしい」「アドバイスして下さい」と言われるようになり、声をかけてもらったら簡単な手直しや指導をするようにしています。最初から私が指導するのではなく自分から自主的に「生け方を教わりたい」というのを待っていました。
教わりたいという自主的な所が見られるようになったので、今年の暮れから近所の生け花教室に順番で習いに行っています。
早田がトップバッターで習いに行っていますが、習ったお花は翌日診療所に行けてもらっています。立派に生けていて、患者様からも褒めてもらっているので喜びを感じてもらっているようです。
来年はこのような女性としての身嗜みを身に付けて、患者様に対しても「大人の対応」が出来るように学んでもらいたいと考えているので他に良い習い事はないかと考えています。
ここ1~2年はすべて私が一から十まで指導するのではなく、ヒントだけ与えて自分で考えて分からなかったら自分から質問してくるまで待つ、という指導法にしています。
一方的にこちらが指導するより自ら教えてほしいという意識があってから教えたほうがはるかに知識と技術の向上になります。
「自分で気づく」「自分から自主的に質問をしたい、学びたい」という事を感じてもらいたい、そんな風にして最近はスタッフ教育をしています。
私もまだ学ぶべきことが多く、スタッフ達に道しるべが出来るよう自分自身の教養を高めていく努力をしていきたいと思います。
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