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2022年1月 2日 (日)

2021年のリフォームとメインテナンス

マイホームを建てたらメインテナンスが大事と言いますが、それは診療所も同じ。

多くの患者様の出入りがありますし、なにより医療機関であるのでキレイに保ちたいものです。

ということで、当院では毎年なにかしらのメインテナンスを行っております。

主人と私がこの診療所の開業前の建築に関わった時には、いろいろ訳あってもう図面は完成しており工事も最終工程でかなり建築が進んでいました。

「歯科」について知識のない設計士さんだった、私たち夫婦の実際の臨床現場の意見が全く入っていない設計であったため、診療所部分が臨床目線からみた時に非常に導線が悪く使い勝手が悪い状況での引き渡しでした。完成時からリフォームしないとこれはちょっとスムーズな診療は難しいかも…という心配が確信にかわるのに時間がかかりませんでした。

そんな訳で自分の理想する診療所への作り替えのリフォームを毎年少しずつ行うことになりました。

開業してすぐはさすがに予算がなく大掛かりにリフォームが出来なかったのですが、開業3年目に私が好きなテイストをデザインするデザイナー兼設計士さんに依頼して診察室内装をオシャレに変えてもらい、そこからは毎年細々としたカスタマイズを繰り返して11年目にやっと念願の待合室を全面改装するまでになりました。

待合室のリフォームですが、開業当初は3人くらいしか患者様が待つスペースがないような極狭待合室なのに、何故か待合室よりも広い患者様用トイレ…というような謎設計だったのが非常に気になっており、せめてトイレを最低限のスペースにして狭苦しい待合室にゆとりを持ったスペースを確保したいという希望がありました。

3年目の改装の際にお願いしたデザイナー兼設計士さんが建築の仕事自体を辞められてしまったので、今回は新しい方を立てずに工務店の方と一から私が細かく打合せをして作り直すことにしました。このリフォームにあたり、お洒落な都会の医科・歯科の開業医の診療所を見学に行ったり、診療所建築の書籍などでかなり調べたりと初期の頃のように悔いがないようにかなり勉強し頑張りました。

非常にリフォーム代は高くつきましたが、今の待合室の形に作り替えることができ満足しております。

やはり自分が納得いくまで打ち合わせをし工事現場に足を入れないと希望のリフォームは出来ないですし、建築をしてはいけません。

そして昨年は開業してから唯一触っていなかった洗浄室のリフォームを行うことにしました。

ありがたいことに増患で洗浄室が手狭になっていたので主人の院長室の一部を削って洗浄室拡張工事となりました。その際に合わせて診療室クロス張替、天井の張替、パテーションの作り替え、各種ペンキ塗り替えなども併せて行いました。

工期およそ2週間。

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思った以上に大掛かりです。旧洗浄室・院長室をすべて撤去しスケルトンにした状態からの作り直しです。

今回は洗浄室を日々の業務で実際に使うスタッフに設計のアドバイスを貰いたいという事で歯科助手の寺尾に一緒に設計から立ち会ってもらいました。洗浄室の図面作成立ち上げはすべて寺尾案です。

寺尾がスタッフ達にヒアリングをして使いやすい形になるように意見を取りまとめてくれました。

業務の導線は今回は歯科材料店さんなどと詳しく打ち合わせをして無駄がなく楽な導線にこだわりました。

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洗浄室の中の流し台などはすべてカスタマイズの特注品です。

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清潔に保てるようステンレスメインで作業台等を作ってもらいました。コロナもあり消毒滅菌をさらに強化する事ができたので、この時期に洗浄室を直しておいて本当に良かったです。寺尾さん、図面監修本当にありがとうございました。

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診療室も細かい所を合わせてリフォーム。

ビフォーアフター画像がないので分かりにくいですが、天井もすべて張替で段差天井は建具に合わせたダーク色に張り替えてます。正面は今流行りのアクセントクロスを採用し汚れが目立たないダーク系の濃い色の壁紙に張り替えました。照明もダウンライトをいくつか増設しています。

診察室も今どきの流行を取り入れた新しい感じに生まれ変わりました。

ちょうど年末に工事をしたので工事をして丸一年になりますが、リフォームをしたことがだいぶん前な気がするくらいに馴染んでいます。

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そして夏には汚れが目立ってきていた外壁と木で作っていた外装が朽ちてきたのでそのやり変えを。

最近インスタなどで「外構工事ってホント高い」と嘆き記事を見ることが多いですが…外構工事ってホント高いです!請求書を見て目が飛び出ました(苦笑)

外壁塗装も前回5年前に行ったのですが、白壁なのでやはりそれくらいのスパンでの塗り替えが必要なんですね。気にしなかったらいいのですが、壁が薄汚れていると何だか全体が汚らしく見えるので多少コストがかかってもこまめに塗るようにしています。

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足場を組んでの作業になります。足場があるとなんかすごく「リフォームしてる!」感がありますね。あいにく塗装をお願いした時期はなぜか長雨。なんやかんやで半月以上足場がありました。

外回りもこの際に不具合は直そうという事で外壁ダウンライトのやり直しやらいくつか直しました。

キレイになった外壁と外構はコチラ!

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特に外回りは大きく変えていないので変化が分かりにくいかとは思いますが現状維持を保つことができました。

診療所がある海蔵寺周辺は「海蔵寺通り」と言って街並み保全地区に指定されており和風建築風の外観をという縛りがあります。そんなわけで白壁と瓦の外観になっています。

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もし私が初期からこちらの外観建築から関われたらこの「街並み保全」の縛りがあった場合にどうデザインをお願いしたんだろう?たぶんこの形にはなっていなかったかな。

以上が2021年に行ったリフォームになります。

これで待合室、診察室、洗浄室、外壁、外構と診療所でリフォーム可能な場所はすべてリフォーム完成しました。開業当初が残っているのは外観のみですべて新しい設計に置き換わりました。

最初からきちんと設計にかかわっていたらここまで遠回りはしなくてよかったんですが、結果的に15年かけて良いものが完成してよかったです。

今後診療所を開業される先生方は悔いのないようきちんと設計士の方と工務店の方とで相談し自分の思い描くものを作って頂ければと思い、うちの今までの診療所建築失敗談を折々に掲載してきました。

特に息子・娘が都会に勤めに出ていて遠方から数十年ぶりにUターンで帰ってくる「親子継承」の場合は「継ぐ方」はなかなか遠慮をして意見が言えないという場合が多々あります。何十年も重いローンを担い今後その医院で中心となるべく「継ぐ子供」の意見が最優先だと思います。

今は親世代のような設計はしません。時代は変わっています。

親子であるがゆえの甘えで親任せになったり、親の意見が強くなったりしがちですが負けずに自分の意見を通して下さい。

設計士選び、工務店選び、設計、建築は親世代が決めるのではなく、必ず子世代が決めて下さい。建てるのは子世代です。親世代ではありません。でないとこのようにもう一軒診療所が建つくらいのリフォーム代が後々にかかってくることになります。大げさではなく分院が建てれるくらい、それくらいリフォーム代がかかりました。

私たちが背負ったこのような継承建築の苦労を新しく未来のある若い先生方に負ってもらいたくはありません。

むしろ継承などせずに自分が好きなところに誰の遠慮もなく建てることをお勧めします。今は田舎に帰ってきたとて若先生の医院が流行るとはいいがたい時代です。配偶者や子供がいる場合は特に住み慣れた土地での開業をお勧めします。ゆかりのない土地に引っ越してきた奥さんと子供が本当に本当に苦労します。親を継がないといけないという事はありません。

まあ、それくらい開業するという事は苦労を背負うという事です。せめて建てる時は自分の思うように建ててほしい、そんな気持ちです。

ということで、最後は話がそれて熱く語ってしまいましたが昨年のリフォームレポでした。キレイな状態を維持し患者様に気持ちよく通院してもらえるよう今後もメインテナンス頑張ります。

 

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