茶道の出会いと別れ
先週の土日の日中は汗ばむ陽気でしたね。あまりにも暖かくなるのが急だったので「もうこんなに花が咲き始めているの?」とビックリします。
近所の会津児童公園にある河津桜が満開でした。
河津桜は数多くある桜の中の一種類で早咲きです。梅の花が咲く頃に河津桜も開花します。ソメイヨシノのように一瞬で咲いて一瞬で散る事はなく比較的長く咲いています。花ぶりも大き目でポップな感じの色目のピンクな花の色はこれから来る春を元気よく迎えてくれているようで私はソメイヨシノよりも好きです。
上の写真が一眼レフ、こちらの写真がスマホで同じ場所から撮影したものです。最近はスマホカメラも性能が良くなりましたね。
我が家でも小さい春を感じたいのでホームセンターでチューリップの鉢植えを買おうかどうか迷い中です。
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2月で表千家の茶道を習い始めて早いもので14年になります。年明けにずっと習っていた先生がこの世を去られました。
田辺に引っ越してきて自宅と診療所の往復だけだったのですが、開業3年目の時に何かのきっかけで知り合いのお母様の茶室に遊びに行くようになり、そこから茶道を習ってみたいと思ったのが始まりでした。
初めはお菓子目当て通っていましたが、通っているうちにお茶の美味しさや季節を表現することの素晴らしさを感じられるようになってきました。
私の人生の中で茶道という習い事が彩を添えてくれるようになりました。茶道を通じて一つの事を続けることの楽しさや大変さを学ばせてもらいました。
先生のお宅は住宅街の中なのにその一角はまるで小さな森のようで、数えきれない種類の茶道用の椿や桜、藤、紅葉などありとあらゆる木々が植わっていました。
先生がクーラーや暖房器具がお嫌いだったのでお稽古中は自然の中でその時々の温度や湿度を感じられました。
春はうららかな陽気にそこはかと匂う花々の甘い香りと鳥のさえずりに命の芽吹きを感じ、梅雨の時期はしとしとと雨の音とまとわりつくような湿度を感じ、夏は煩いくらいの蝉の声に煮えたぎる釜の湯の前で大汗をかきながら、秋は夏の暑さにホッと一息しはらはらと落ちる紅葉を眺めぱりぱりと落ち葉を踏みしめるのを楽しみに、冬は芯から冷える底冷えの中でお釜の湯気の暖かさを感じました。四季をダイレクトに身で感じる、そんな感じでした。
自分の覚えの悪さに泣きながらお稽古をした日もありました。もう茶道辞めたいと思ったことも正直何度もありました。厳しい方でしたが厳しい中にも優しさを感じる先生でした。
14年間、コロナ全盛期と入院しているとき以外は週1回か2回ずっと通い続けた先生のお宅の情景をふと思い出します。
長い間、鈍臭い私を見捨てずにずっとお稽古に付き合って下さった先生には本当に感謝しか言葉が見つかりません。今でも水曜の9時になると「お稽古に行かないと」と自然に身体が動いてしまいます。14年も通っていると習慣になってしまいました。
「こんにちわー」とお宅のドアをガラガラと開けると出迎えてくれる先生の笑顔が浮かびます。
昨年から先生のお稽古と並行し、身体の自由がききにくくなってきた先生からお許しを得てもうひとつの茶道教室にも通い始めていました。この4月でその教室に通わせてもらって一年になります。新しい先生のお稽古もやっと慣れてきました。
四十九日が過ぎてやっと私の中でも少し先生との思い出や心の整理がついてきました。今後も茶道を続けていくことが一番の先生の供養になるのかなと私の中で答えが出ました。先生の遺志を継ぎ新たな気持ちでこれからも私なりに茶道に邁進していきたいと思います。
N先生、本当にありがとうございました。
ちょうどお稽古を習い始めた頃、河津桜が咲き始めてきれいだったので、この桜が咲くと思い出します。
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診療所です。
マスクが自主判断になったので口元が気になる方が増えているようで歯科はどこも患者様が殺到しパンク状態のようです。
当院もご多分に漏れずもう予約がパンクしております。手術も非常に多くとても一般歯科をお受けする状態ではないのが現状です。近隣の一般歯科開業医の先生から難しい抜歯などの手術や診察依頼が多いので、現在手術中心で予約をお取りしている状態です。
大変申し訳ないのですが、当院は口腔外科が専門のため虫歯や入れ歯、歯科検診、お子様の治療までは今手がまわりません。左記の治療につきましてはお近くの一般・小児歯科の先生への受診をお願いしております。歯科医療の分業にご理解ご協力の程お願い申し上げます。
今週も混み合いますがスタッフ一同頑張りますのでよろしくお願いします。
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