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2023年9月23日 (土)

SLE治療薬 サフネロー4回目・帯状疱疹ワクチン接種2回目(その1)

膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。

興味のない方は飛ばして下さい。

「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。

過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。

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サフネロー4回目になりました。

私は和歌山県田辺市という紀伊半島の先くらいの所に住んでおり総合病院はあるものの専門性のある治療がちょっと難しい地方です。総合病院の内科は都市部のように細分化できるほど医師の確保が出来ないので「よろず」でいろんな疾患を広く浅く診ないと患者を回せないような、そんな地域です。

もちろん治療できなくはないのですが、その道に特化した専門医がいないのでやはり最新の治療は難しいのが現状。免疫の治療に関して言うと紀南地区には専門医はいないそうです。

私と同じSLEを患っている人が当院にも数人いらっしゃいますが、田辺で診断がついたらセカンドオピニオンを経て大阪などの都市部の大学病院の免疫内科にわざわざ通院されています。みなさん片道数時間かけて2カ月に1回通っています。

私はたまたま結婚前に勤務していた大学病院の血液・免疫内科病棟に仲の良いナースと医師がいたので「こっちでSLE診断出たんだけど、どうしよう」と相談したら転院できたのですが、もしそれがなかったら田辺で診てもらうしかなかったと思います。

そんなわけで、もう15年近く3時間かけてはるばる神戸まで通院しています。まあ地元にしょっちゅう帰省できる口実にもなって息抜きと気晴らしにはなります。SLEがなかったらこんなに頻繁に地元に帰省なんてとてもできなかったと思います。

サフネローが始まる前は2カ月に1回通院だったので酷暑の8月に通院しなくていいようにコントロールしていましたが、サフネローは月1回必須点滴なので…今月は死ぬの覚悟で8月に通院してきました。

もーーー暑いです。自宅を出ただけで暑いです。

しかもこの日は運悪く台風一過で前日新幹線や特急が計画運休だった翌日で、非常に混雑しているうえに運行開始の始発発車すぐに台風の雨風で木の枝が電線に落ちてきたらしく運転見合わせ。結局3時間「特急くろしお」に閉じ込められ神戸まで6時間以上かかりクタクタでした。

翌朝はまた朝一番8時過ぎに採血採尿からスタートです。

この日は人間ドックで引っかかった乳がんの精査まで予約が入っており①採血採尿②乳腺外科③リウマチ膠原病免疫内科④サフネロー点滴というおしながき。眼科と神経内科は2カ月に1回受診なので今回はなかったのが幸いです。

私が受診している某病院は実は乳がんと乳房再建が得意で有名らしく乳腺外科は超スペシャル劇混み。予約も2か月待ちでした。

乳腺外科が9時に予約初診だったのですが、診てもらえたのが11時半でした。あまりにも待ち時間が長いのでその間に免疫内科行っていいかと看護師さんに聞いても乳腺外科は待ち時間に他科受診はNGらしくひたすら待つのみでお尻が痛くなりました。

昨日から「特急くろしお」といい、乳腺外科と言い…待ち時間が長くて辛いです。

で、やっと乳腺外科診察。

さすが日本有数の乳腺外科初診外来。初診医師の後ろには研修医数人と医学部学生見学数人がそびえ立っていました。リアル白い巨塔のようです。ちゃきちゃきした40前半くらいの外科医として脂が乗り切った感じの女医さんでした。

「えっと、人間ドックの京大ハイメディックさんから紹介でデータをみせてもらったのですが…もうエコーもマンモも全身PETと乳腺PETまで検査しちゃってますね。紹介状ではここに気になる点があるとのことですが」

女医さんが各種画像をチェックしてます。

「えーと、ここに小さい点みたいな白いのありますよね。過去5年分の画像やデータではなかったんですが、今年はあるということで。でもこの小さい点は石灰化したもので問題ないですよ。こんな小さいのも拾うんですね~。もうすべてすべき検査はされてるんだけど、一応うちでもエコーだけしますか」とのこと。

そう、私の受けている人間ドックはミクロンのような問題点を掘り出してきて精査してもらってきてというシステムで、今までいろんな科に紹介で行かされて「これで精査になるの?すごいね、経過観察で大丈夫ですよ」となる事が多くやっぱり今回もかぁ~と。

早期発見は良い事なんですが、今は病院劇混みの時代なので大変です。

で、検査室で待たされやっと12時にエコー。エコー中に「免疫内科と点滴室から受診催促がきているのでエコー終わったら急いで乳腺外科に戻らず先に行って下さい」と。免疫内科が10時予約で点滴が10時30分予約なので時間が押し押しです。

エコーが終わって急いで免疫内科に行くと運悪く私の前が紹介初診のややこしい患者で先生がイライラしながら説明をしています。患者が食い下がって先生もヒートアップして話が長い長い。ここでも30分待ちました。

やっと主治医に診てもらえましたが、先ほどのややこしい患者の余韻が残っており怒り心頭なご様子。

「先生、大変でしたねぇ。外まで聞こえてました」と言うと「まさごさんは同じ医療関係者だから言うけど、もーねぇ」と小声でため息交じりで愚痴ってました。「じゃあ、点滴のオーダー切っておくから。予約時間が押して点滴室混んでるらしいから急いで行ってきてね」と先生の愚痴を聞いていたら肝心な自分の事(先日、感染性胃腸炎で大嘔吐して救急車で運ばれたことなど)を言い忘れてました。

先生の言う通り点滴処置室も大混雑。看護師さんに「まさごさん来ないから次の人先に入れちゃったからちょっと待ってもらわないといけないの」とここでも待ち。

帰りの「特急くろしお」の予約が新大阪発15時13分。かなり余裕を見て予約をしていたのですが、それも間に合うかどうかの時間になってきました。

看護師さんに「乳腺外科の初診待ちが2時間半かかってしまって時間がすごく押してるんです。和歌山から来ていて帰りの電車の時間が間に合わなくなってきている」と説明したら早めにベットを空けてくれて乳腺外科に連絡してエコー後の診断結果を聞くのは次回予約に手続きをしてくれました。助かりました。

で、やっと今日の目的のサフネロー点滴までたどり着けました。長かった。

今回は例の入らなかった元気のよい若い看護師さんではなく、最初から職人肌的なラスボス風いぶし銀な年配の看護師さんでした。

「今日はサフネローと併せて帯状疱疹の二回目ワクチンもあります」とのこと。帯状疱疹の2回目ワクチン、そういえば先生前に8月って言ってたな。忘れてました。

ワクチン筋注の痛みをこらえながらサフネローです。もちろんいぶし銀職人は一発でルートを決めました。

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サフネローが体内に入ると冷たくて、その冷たさに押し出されるように筋痛も流れていきます。さーっと全身の痛みと肩こりが取れる感じ。

サフネロー、待ちくたびれたよ。会いたかったよ。

飼っている猫の次にサフネローを愛しています。

サフネローが全身をくまなく流れて痛みが消えていく感じを楽しむのが最近の私の至高の時です。エステのマッサージより効きます。30分約10万円の施術です。

至高の点滴はあっという間でお会計を済ませて急いで新大阪に向かいます。ホントにギリギリ出発前に新大阪につきました。お昼ご飯を食べる暇もなかったので駅弁を買ってなんとか滑り込みで「特急くろしお」に乗り込みました。

またここから3時間かけて帰ります。なんか昨日から待ち時間ばかりで疲れました。行きの「特急くろしお」の運転見合わせから乳腺外科まで、ひとつ躓いたら後全部躓くという典型的な日でした。

小峠さん的に言うと「なんて日なんだ」という感じです(苦笑)

来月はスムーズに通院&診察が出来たらいいなと思いつつ、次回は①採血採尿②眼科③神経内科④乳腺外科⑤免疫内科⑥点滴と盛りだくさんで…また大変そうです。

サフネロー4回目の実施後と帯状疱疹ワクチン2回目の感想は長くなったので次回にまとめます。

というわけで、座りすぎてお尻の座骨が折れそうだった通院記録でした。

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