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2023年9月 2日 (土)

SLE治療薬 サフネロー3回目 

膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。

興味のない方は飛ばして下さい。

「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。

過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。

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サフネロー3回目の受診日になりました。

私は神戸の某総合病院のリウマチ膠原病免疫内科に受診しているのですが、同日に頸椎ヘルニアでオペをしたのでその経過観察の為に神経内科とSLE治療薬のプラニケルの副作用で白内障になっていないかの確認で眼科も一緒に受診しています。

和歌山から前泊で受診来院しているので帰りの電車の事を考慮してどの科も午前中の早い時間で受付を入れています。

スケジュール的には①採血検尿②眼科か神経内科受診③血液検査が出た頃に免疫内科④サフネロー点滴 という感じで午前中いっぱいかかります。

ということで、朝は8時半の採血からスタートします。

私、朝非常に弱いんです。

低血圧と朝食後のステロイドが効くまでは身体が重くて動きません…。駅から病院までタクシーに乗るほどでもないけどなんか微妙に距離があって遠いんです。冬場はまだいいんですが、日光過敏症で夏場の朝日サンサンのカンカン照り青空の通院はまさに地獄です。

日傘、帽子、マスク、サングラス、カーディガン、手袋などの装備品や水筒、その他で荷物は重いし暑いし日光でヘロヘロ、朝の薬がまだ効いていなくてふらふらで採血室まで這うように辿り着きます。

採血後は診察待ちの間に涼んだり寝てなんとか死にかけからの回復を待ちます。眼科・神経内科は特にいつも通りで診察終了。

そして本丸の免疫内科へ。めちゃ混みでいつもかなり待ちます。

免疫内科の主治医に

①帯状疱疹のワクチン後、ありとあらゆる副作用フルパワー全開でしんどかった。今回は感染云々ではなくワクチンの副作用で死んでいた。

②サフネローは点滴後めちゃくちゃ筋肉痛や関節痛や怠さに効くけど2週間くらいは効いてるけど切れたらすぐ分かる。まさに麻薬。

と伝えました。

主治医「血液検査はあまり動かないんだけど、サフネローって効く人には劇的に効くんだよねー。患者さんの体感になるので数値化できないから僕らはなんて言っていいか分からないんだけど、抜け毛や筋痛や関節痛にはすごくいいみたいな感じかな」とのこと。

帯状疱疹ワクチンは…うん、やっぱりしんどかった?次は8月か9月くらいかなとのこと。

ということで、点滴がんばってねー、また来月☆と診察終わりです。割と年が近い主治医で気さくな方なので診察受けやすいです。

では、点滴処置室へGO。

…また劇混み。で待ちくたびれて待合室で寝ていたら看護師さんに起こされました。

前回3回失敗した例の若手の明るい看護師さんでした。

「もう1カ月早いねー。まさごさん取りにくいからなぁ!失敗せんように頑張るね(^▽^)/」とのこと。

まだ比較的失敗率の低い左手から。一番取りやすい所…入らず!2番目に入りやすい所…入らず!ちょっと痛い所…入らず!

「ごめんね~、右いいかな」と仕切り直し。右の一番取りやすい所…入らず!2番目に入りやすい所…入らず!

さすがに口数が少なくなって焦ってきてるのが目に見えて分かります。ホントは刺入部が痛いんですが「大丈夫だよー、私入りにくくてごめんね」と励ますもだいぶん凹んでます。

「あ~、コレあかんかったら今日私ダメかも」と渾身の一刺し…が入らず。

「めっちゃごめん!ちょっと替わるわね(´;ω;`)」とこの時点で6回入らずでした。腕が絆創膏だらけです。

針も付け替えて仕切り直し!で次に来た看護師さんは…ベテランの貫禄十分のラスボス風な方でした(笑)明るい看護師さんがラスボス風さんに「すみません、お願いします」と恐縮しています。「はい、針ちょうだい」とラスボスは難しそうなところを狙ってきます。

絶対的エース的腕前を彷彿とさせるベテランが…まさかの「あれ?おかしいなぁ」とグリグリしますが血管を外しているようです。その後ラスボスさんも2回ほど失敗して「そこ狙うか」的な痛い所でやっと入りました。今日は9回、蜂の巣になりました。

「ちょっと久々に変な汗かいたわー」とラスボスさんも苦笑いでした。私も変な汗かきました(笑)

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なんとか血管確保してサフネロー開始です。

サフネローの液が冷たく血管内に入ってくる感触がしたかと思うとサーっと筋肉の痛みが冷たさと一緒に消えていきます。私は筋肉痛に関してはサフネローが合っているらしく即効きます。肩こりがほぐれる~と言った感じ。

コレが効くという事は肩こりではなく疾患からくる筋痛なんだなと実感します。

私の場合点滴をすると少し頭痛がしますが、頭痛と引き換えに筋痛や関節痛や倦怠感がなくなることを思えば等価交換以上です。

30分かけてサフネローを落としてから50mlの生食を流して点滴終了。針を外しに来た明るい看護師さんに「次の時はベテランさんについてもらうね。今日は一杯刺してごめんね(´;ω;`)」と。「今日は私も血管出てなくてごめんね、次は血管出るように頑張るね」とよく分からない挨拶をして処置室を出ました。

海に服のまま落ちて陸に上がったようなそんな身体の重さと怠さがが消えてます。

ホントすごいよサフネロー!作った研究者、神?誰か知らんけどありがとう!

健常ってたぶんこんな感じだったんだ!と毎回感動します。製薬会社の人ありがとう。

職業柄、外来混み合ってるしあまり長々話したら先生も忙しいだろうから…といつも私は遠慮しがちになるのですが、もっと早く主治医に「最近身体しんどい」とアピールしておけば良かったとめっちゃ後悔してます。SLEでしんどい方は我慢せずに主治医にアピって下さい。適応があれば絶対にサフネローおススメです。

ということで、朝から昼過ぎまでの診療が終わり3時間かけてまた帰途へ着きました。毎月なのでくたびれます。

サフネローは値段も高く特殊な薬なので、まだ私の住んでいる地区では取り扱いがありません。割とこの地区では大きな総合病院の内科をかかりつけ医にしているのですが、やはり専門医がいないと製薬会社が出荷規制をしているらしく卸さないらしいです。地方と都会の医療格差は残念ながらあります。特殊な病気の場合は都市部で治療を受けるべきだと思います。

サフネローは効果絶大な分、副作用の易感染も凄まじいです。

前回までは何てない普通の風邪を重症化させてしまい喉が死にそうでしたが、今回は別の感染症に。

休みの日に主人と外出先にいる時に気分が悪くなってきたと思ったら急に激しい嘔吐で意識朦朧。救急車でこちらの件のかかりつけ総合病院に運ばれ処置中も嘔吐下痢が止まらず…。診断の結果、感染性の胃腸炎で腸が腫れてしまっていると。

別に変なものを食べたわけでもないのですがサフネローの易感染が原因ではないか?との診断でした。

1週間ほど食べ物を受付けず、お粥生活でした。夏場ですしね、食べ物も気をつけないといけません。

気をつけても何かしらに感染しやすくなるんだなぁと実感しました。というか、もうこれ以上感染予防は出来ないんじゃ?というほど気をつけているのにどーしろと?という気もしますが。

なんとか嘔吐下痢も落ち着いてきたら、やはり前回同様2週間くらいでサフネローの効果が切れてきて筋痛や関節痛や怠さ復活。

あとちょっとでサフネロー…頑張れ自分…と鼓舞していたのですが、コロッと忘れていたのですが8月は祝日がありいつも4週に1回の通院が5週目になっていました。そういえば主治医も「祝日あるから今回ごめんね。しんどいけど頑張って」と言っていたな←忘れていた。

この1週間が本当に辛かったです。体中が痛くて動くのがやっと。元はこんな体調だったんだと驚くくらいです。薬の効果が切れた時のギャップが凄すぎて本当に麻薬のような薬です。

そんなわけで、4回目のサフネローを首を長くして待って待って恋焦がれた3回目サフネローでした。

次回は4回目サフネローと帯状疱疹ワクチン2回目をお伝えしたいと思います。

まだ残暑が続きますので同じ病気の方も無理をせずぼちぼちいきましょう。

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