SLE治療薬 サフネロー6回目 ステロイド0.5㎎減量!
膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。
興味のない方は飛ばして下さい。
「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。
過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。
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私の治療記録は「サフネローを受けて丸々1カ月どうだったか」を書いているので今日の内容は10月の半ばに受けた感想です。
私はSLEになってから何が一番つらいかと言うと夏の暑さと日光。暑さと日光過敏症でいつも以上に体力を削がれるので6月~9月は毎年地獄。やっと10月になったので暑さがマシになると楽しみにしていたのに全く涼しくなる気配ゼロ―です。
しかも現在住んでいる所が近畿でも比較的温暖と言われる紀伊半島の南端。今年は残暑で10月でもまだぜんぜん半袖OK、日中はクーラーという夏日。「もーええ加減涼しくなってよ…」と思いつつ今月もサフネローを受けにはるばる専門病院のある神戸まで行ってきました。
もちろんまだ暑いだろうと思って夏物に夏用のカーディガンで神戸に上陸したら…結構涼しい。というか、さすがおしゃれな街、神戸。みんなもう先取りファッションで秋仕様ないでたちをされている方ばかり。いかにも「南国から来ました」な恰好をした私は非常に浮いていました。
田辺では外に出歩くことが食材の買い物か職場の通勤(しかも車通勤ですぐに白衣に着替える)か習い事しかないので服装はテキトー。何が流行しているか分からないので毎回都会に行くと浦島太郎になります(笑)
現地調達でとりあえず今流行ってそうな服を買い翌日の朝イチの通院に備えました。
10月の通院は採血と免疫内科受診とサフネロー点滴のみなので比較的楽ちん。2カ月に一度これに眼科と神経内科の定期受診がプラスになります。
で、早速免疫内科。
「先生、神戸は涼しいですねー。田辺はまだ夏だったので昨日急遽こっちにきて秋物の洋服買いましたよー」と主治医に挨拶。
年の近い主治医は意外と患者さんの来院する時の服装を見ているらしく「服装の乱れってやっぱり体調悪くなっている場合が多いよー。フルメイクばっちりのお洒落さんが急にすっぴんでどうでもいい感じの服で来たりしてるとだとだいたい悪化してる」とのこと。さすが内科医はそんなところまで見てるんだなーと感心しました。あんまり変な格好で通院できないなぁ(苦笑)
この夏はサフネローをはじめたばかりなので大人しくしていたこともあり血液検査の結果も安定。サフネローが効いているからかしばらく安静にしていたせいか身体の痛みや関節の腫れも収まってきていました。
私は最初にSLE確定診断で入院加療した15年ほど前はステロイド30mg/dayからスタートしました。それから徐々に減量しつつ、流産してまた増量になって、減量しつつ…でここ数年は免疫調整剤プラケニル1錠と免疫抑制剤プロフラフ2錠、ステロイド3mg/dayで維持量で過ごしていました。
主治医は基本的に内服薬は最小限に、薬の副作用のためにまた別の薬を追加して処方する…というのが嫌いなタイプの医師。
「まさごさんの苦手な夏も過ぎた事だしサフネローも効いてるみたいだしステロイド減らしていきましょう!最終的にステロイドも免疫抑制剤もゼロにして、それに伴う副作用を抑える薬も切っていってサフネロー1本にするよ☆」とのこと。
彼の受け持ち患者さんたちもサフネローで安定してきた人はバンバンとステロイドと免疫抑制剤を減薬しているとの事。ただなぜか免疫調整剤プラケニルは減らすのは良くないらしくこちらは継続させながら最終的には脱ステ&免疫抑制剤を目指して治療方針を立てていくのが今の最新のSLEの治療方法らしいです。
そんなわけで!数年ぶりにステロイドが減量になりました。
すでにもう少量になっているのですが少量だからこそ徐々に慎重に減らさないと身体がついていかないそうなので、今回は0.5mgの減量になりました。
もうこれで維持量で一生この処方かなぁと思っていたので本当に革命的です。私が罹患した15年前はSLEといえばステロイドだけでサフネローなんてキラキラ星のような新薬がでてくるなんて想像もしていませんでした。医療の進化はすごいですね。
ということで「今月は無理しないでねー」と主治医とバイバイして点滴処置室へ。
今日も処置室の待合室は大盛況でゴホゴホ高齢者の皆さんで満席です。絶対何か感染すると思いつつやっと順番が回ってきました。
今日は元気な同年代の看護師さん。血圧やSPO2を測りながら雑談していると高校の校区が一緒と判明!神戸市の第二学区で鈴蘭台方面の高校に通っていたのでその話で盛り上がりました。私より2学年下で当時に鈴蘭台駅にいた名物おじさんの話などすごくニッチな話題で盛り上がりました(笑)結婚して移り住んだ田辺では何かとアウエーなので地元トークサイコー!
針も一発で入りサフネロー開始です。
今日は特に何かすごく効くという感じはせずに終了。一番初めに感じた「めっちゃ染み込むように効いてるのが分かる」という感覚は今回はありませんでした。薬に慣れてきたのかな。
点滴が終わったらいつもの副作用の軽い頭痛を感じながら、また3時間半かけて帰途につきます。
神戸三宮からJRで新大阪まで出てそこから白浜新宮行きの「特急くろしお」に乗ります。
この「くろしお」は非常に揺れる電車で有名。乗るたびに酔ってましたが今では随分慣れました。紀伊半島の南に近づくにつれ壮大な太平洋が車窓に広がります。
いつも夕暮れ時に乗るので夕日がきれい。夕日も日光過敏症にはきついので普段はカーテンをしているのですがこちらのコラム用に撮影してみました。
ステロイド減量ということもあり、今回の点滴後は少し余裕をもって無理をせずスケジュールを組みました。
たかが0.5mgですが減ると1週間ほど身体が重たくだるさが続きました。本当に小さい薬を半分だけ減っただけなのにすぐ身体に反応が出るって薬って怖いなぁと実感しました。
身体に負担がないように大人しくしていたのですがまた身体の半分がチクチク&赤い斑点が…。で帯状疱疹再発です。サフネロー患者の最も多い副作用が帯状疱疹でサフネローをする方は帯状疱疹ワクチンは必須になります。
でもコロナでもお分かりのようにワクチンを打ってもコロナにかかります。帯状疱疹のワクチン打ってもかかる時はかかります。調べたところワクチンの帯状疱疹の発症に対する有効率は1年目で67.2%だそうです。1年以内に再発するのは稀…らしいですが、私はワクチン1回目を接種して2回目までの待期期間に帯状疱疹に罹患してるので「稀」に大当たりです。
そんな「稀」に当たるならいっそのこと宝くじでも当たってくれたらいいのですが。
幸い発症後すぐに治療薬のバルトレックスを服用したので大事には至らなかったのですが、帯状疱疹かかりやすいんだなぁと実感しました。みなさんもお気をつけて。ワクチン打っているからと油断大敵です。
というわけで、今回はステロイド減量で少し身体の免疫が狂ったようでこんな感じで過ごしていました。
次回は11月中旬に受けたサフネローの報告を記載します。
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