膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。
興味のない方は飛ばして下さい。
「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。
過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。
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※2024年2月に受けたサフネローの事を書いております。
前回、SLEの治療薬である免疫抑制剤「プログラフ」が減量で0になりました。
サフネロー自体にも関節痛に効くので効果のかぶるプログラフは切るというのが主治医の治療方針のようです。ただでさえ免疫抑制効果のあるサフネローと免疫抑制剤と併用していたらどんだけ免疫抑制してるんだ?という話だそうです。
実際にプログラフが0になっても体調の感覚的には全く変わりなく「プログラフって薬価がものすごく高い割には効いてるような効いてないような分からん」という感じでした(私的には、です。薬の効果の感じ方は個人差があります)。
血液検査的にもプログラフを切っても悪化する様子はなかったので「さあ、では本丸のステロイドをゼロにしていくよん」と主治医。
サフネローが始まってから徐々に減量していたステロイド。2mg/dayをなんと!今回1mg/dayに減らすとのこと。
ステロイド、この1mgがじつはデカいんです。
ステロイドは消炎作用の強い薬で、炎症時に一気にドーンと火消し目的で大量処方するんですが「はい、炎症引いたから薬やめましょう」と言うのは出来ない薬で徐々に少しづつ減らしていかないと身体に負担がかかる(一気に止める&減らすと離脱症状を起こす)ので減量するのがとても難しいんです。
今までSLEというのはステロイドしか治療薬がなく一生のお付き合いだったのですが、まさかこんなキラキラ星のような新薬が出来てステロイドとサヨナラできるなんて罹患した10年以上前には考えられない事でした。医学の進歩はすごいなぁ。こんなニッチな難病のために特効薬を日夜研究して作ってくれる研究者の先生ありがとう!と感動でむせび泣きそうです。
ご多分に漏れずこのたかがステロイド1mg、されど1mgの減量が…身体が慣れるまで非常に辛かったです。
身体が減量に慣れるまでの間、だるくて動けない…。鉛のように身体が重くてしんどいんです。
私の場合、見た目はモロ健常者なので「サボり」に見えるのでだるくて死にそうなのがなかなか理解してもらえずで辛いです。医療関係者であるうちの主人でさえ私が難病であることを忘れていることが多いくらいなので本当に理解してもらおうという事自体が難しいのかもです。背中に「私はこう見えても難病者でだるいんです」とゼッケンをつけておきたいくらいです。
サフネローは効いてて痛みや怠さは引いているのに、また別の種類の怠さを感じます。副腎皮質ホルモンがステロイドの減量に気づいて働いてくれるまでの間の辛抱ですが、ほんと辛い。
やっぱり1カ月くらい減量に慣れるのにかかりました。
ところで、これを読まれている方はSLE罹患者本人かご家族の方が大半だと思いますが、一般の方に「SLEってこんな病気」って伝えるの難しくないですか?
「膠原病の一種」と伝えても「こうげんびょう?高原病?高い山に登ったらなる病気?」と膠原病自体がなんだかよく分かってもらえないうえに、さらに「全身性エリテマトーデス」なんて「新世紀エヴァンゲリオンみたいな名前の病気だね(実際に言われたことがあります…苦笑)」耳なじみがないのでさらに説明が大変です。
「自分の身体が自分自身を敵とみなして攻撃する病気」と言っても「?」な事が多いので「リウマチの友達みたいな病気で珍しい難病」みたいな感じで伝えていました。
年末に八代亜紀さんが膠原病の一種である皮膚筋炎からくる急速進行性間質性肺炎でお亡くなりになりました。
それから少し膠原病とはどんな病気かの啓発がネットやテレビで扱われるようになり「八代亜紀さんの病気とほぼ似たような感じで種類が少し違うんです」と言うと何となく「そうなのね、大変」と理解してもらえるようになりました。
私自身も八代亜紀さんの急逝をびっくりしましたが膠原病を罹っていたのを存じ上げていませんでした。
お元気そうにされていた印象が強いのでまさか肺炎でお亡くなりになるとは…。他人ごとではないので私自身も感染予防に気をつけたいと思います。ご冥福をお祈りいたします。
そんなわけで、2月は気候の変動(なんか異常気象で暑かったり急に冷え込んだりの乱高下)も相まって何となく体調がすぐれずな1カ月でした。
次回は3月に受けたサフネローの通院記をまとめたいと思います。
同じ病気で闘病中の方の参考になれば幸いです。