SLE治療薬サフネロー 17回目 診療科のヒエラルキー
膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。
興味のない方は飛ばして下さい。
「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。
過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。
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※2024年10月に受けたサフネローの事を書いております。
早いものでサフネローの点滴を受けるのも17回目となりました。
今回の大阪駅のダイキンの大チョピ君は?
この日はなんと!24℃でした。ちなみに先月の通院は34℃でした。10℃下がってますが、涼しいと感じずなんとなくムシムシと熱気が張り付いてくるような感じです。
やっぱり気温は下がってもムシムシ感があるようで「水分補給を忘れずに」と警告もありました。
いつもこの大チョピ君を撮影する頃は専門病院の受診を終えてダッシュで電車に乗り込む前でヘロヘロです。最後の力を振り絞って撮影しています(笑)
今回の通院お品書きは8時過ぎから①採血採尿②乳腺外科再初診(人間ドックでひっかかったで要精査) ③神経内科④免疫内科⑤呼吸器内科⑥サフネロー点滴です。
なんせ和歌山の南の端から神戸まで片道3時間かかって通院しているので、メインの免疫内科以外の科もまとめてその日に受診となると超スーパーハードスケジュールになります。
そして今回は超恐ろしい乳腺外科の再初診が入っています。
私が受診している病院は全国的にみて乳腺外科が超有名。乳腺外科と形成がタックを組んで美しい乳房再建などをしているので神戸のみならず全国から患者が押し寄せるという恐ろしい科なのです。
私は毎年7月にハイメディックという乳がん発見に力を入れている人間ドックに受診しているのですが、毎回乳房関連の要精査にひっかかり毎年この時期に乳腺外科へ再初診で受診しています。超人気科ゆえ一番早い予約で3か月先で7月に予約して10月でした。
昨年は予約なのに4~5時間待ちだったので恐怖で慄いております。はあ、気が重い。
では、採尿採血を済ませてGO!
恐る恐る乳腺外科の再初診に診察表を持っていくと受付の方が「受付通しておくので先に神経内科と免疫内科に行ってきてください」とのこと。
えええーーー!乳腺外科様は外来でのヒエラルキーNo1なので待ち時間の間に他科受診に回るなんてもってのほかで、乳腺外科の受診が終わるまで待合室で待て!他の科に行くな!が院内の暗黙の了解のお約束です。
そういえば昨年「和歌山から3時間かけて毎月免疫内科の新薬点滴を受けに来ている。帰りの特急電車も本数が限られているので半日も待ち時間があるならその間に他の科に受診させて欲しい!」とごねたのがカルテに書かれてあったのか今回は待ち時間の間に併科受診OKの特別許可でした。ただし「うちの科が最優先です。もし途中で呼ばれたらすぐに乳腺外科に来て下さい」と釘をさされましたが。
では、トップバッターは神経内科。前回の診察から主治医が変わりフレッシュなやる気みなぎる若い先生に替わって治療方針が変わり投薬を見直して変えようということになっていたので「手のしびれと首の痛みマシになるかな。新しい薬、効くかな?ワクワク」だったのですが、フレッシュ先生が朝の通勤時に車をぶつけられたらしくその手続きで遅刻になりそうで、本日は代診対応。
「〇〇先生のカルテに薬を変えると書いてあるんですが、僕は今日代診なので次回変えてもらって下さい」でdo(前回と同じ処方)で終わり。期待していたのでちょっとがっかり。次回診察まで新処方はお預けです。
そして次は本命の免疫内科。免疫内科は受診の順番が5人待ちくらいまでモニターに出ます。さあやっと次が受診!というときに無情にもヒエラルキーNo1からの呼び出しです。「まさごさん、本当にごめんね。乳腺外科に今からすぐに来いと連絡あったの。ダッシュで急いで、でも転ばないように行ってきて…」と免疫内科の受付のお姉さんに言われました。次だったのに(泣)
で走って転ばないように急いで乳腺外科へ。
乳腺外科の主治医は私と年が変わらない位でバリバリ脂のっている外科医特有の凄みのある女性医師。昨年はずらりと研修医を後ろに並ばせ、外来担当の看護師さんもなんか「うちの科が外来No1ですがなにか?」みたいなドラえもんのスネ夫のお母さんみたいなおばちゃんで独特な雰囲気でした。
今日は研修医はいませんでしたが、例のスネ夫ママ風の看護師さんがいました。スネ夫ママから「和歌山で遠いから特別ですからね」と嫌味の先制パンチ。
脂のっている女医さんが挨拶もそこそこに「ハイメディックはこんなに細かく検査もして乳腺の医者も画像の医者もこんなに揃って診て経過観察の症例を要精査で送ってくるのかな、うちで何をしろと?意味わからん」と挨拶前から独り言でPCモニターと紹介状を照らし合わせてぶつぶつ。
そう、ハイメディックはマンモ、エコー、全身CTとPET、乳腺PETとフルコースをしているのでこれ以上何するの?生検?レベルの検査内容なんです。
「あー、今回ハイメディックから診て欲しいときたのは過去5年の検査で出ていなかった右のこの部分のCTにちょんと1㎜もないくらいの影があるので要精査で紹介状と画像検査結果もろもろがきてるんだけど。どうみても明らかに石灰化で様子見でOKな感じなんだけどねぇ。まあ一応こっちでもエコーとマンモ撮ってきて」とのこと。
ハイメディックは早期発見がウリなので乳腺に限らず全身くまなく診て毎回「コレは大丈夫だろう」というのでも精査!になります。で初診に行くと「これは大丈夫ですよ、神経質になりすぎ」で経過観察終了が多いです。早期で精査に出してくれるのはありがたいのですが毎回医師からこんなリアクションをされるので要精査が来るとしんどい感じです。
スネ夫ママ看護師さんから「乳腺診察混んでるからマンモとエコーが終わったら先に免疫内科だけ受診してこっちに来て」と言われました。
マンモもエコーも混んでいてせっかくあと一人で診察だった免疫内科も待ち直しでこの時点でもうクタクタ。
やっと本命免疫内科の主治医と会えました。
「乳腺大変やねえ。さっきもう診察呼ぼうと思ってたところだったんだけどあっちに拉致られたね。乳腺は一日100人以上診るからねぇ、強いんだよいろいろと政治的に」と苦笑いされました。
免疫内科は血液検査に特に変化なし。吸引のステロイドがちょっと効いてきたのか痰がマシになったと伝えると「呼吸器内科で喘息診断ついたから今後こっちから吸引ステロイド出すね」と。
呼吸器内科は咳の患者が多くサフネロー点滴で免疫抑制中なので何かに感染しないように診断ついたら早めに切り上げてこっちで診た方が安全だから、とのこと。
確かに呼吸器内科はゼエゼエ喘鳴のご高齢者ばかり。今は肺がんの良い抗がん剤が出来て昔ならもう助からずに看取りだったような症例が延命もしくは寛解までいけるようになったんだとか。医学の進歩はホントすごい。我が歯科は全く変わらないんだけどなぁ…。
で、雑談。主治医の先生はバタバタだったのでやっと来月に夏休みがとれるとのことで次の通院の時は代診の先生になるとのこと。子供さんを連れてレゴランドに行こうかなと画策中なんだとか。こんな優しくて穏やかな先生の奥さんやお子さん羨ましいなぁ。
そんなわけで「来月ボクおらんけど12月またねー。乳腺頑張って」と免疫内科を後にしました。
この時点で処置室でのサフネロー点滴の予約時間から2時間押し。
乳腺外科でまただいぶん待って診察室へ呼ばれました。「うーん、石灰化している所のまわりによく見たら結構大きい粘液のう胞(水の入った袋の事を「のう胞」と言います)があるわね。何やろうこれ?悪いものではないから様子見でいいんだけど大きくなるのか確認したいからまた4月頃にエコーとマンモにきて」とのこと。
次は呼吸器内科。
先ほど免疫主治医が言ったように「ヒューヒュー」と結核患者のような呼吸音が聞こえる方やゼエゼエ、ゴホンゴホンと痰が絡んだ咳をしている方と付き添いの方で待合室は満員御礼。確かに免疫抑制中は何か感染しそうです。
受付に診察票を渡す際に「すみません、次点滴なんですが3時間押しで…」と言うと早めにカルテを回してくれました。
呼吸器内科のふんぞり返っているおじい様の先生は挨拶もなく聴診器をカタチだけ当てて「免疫内科の〇〇くんの方で吸引ステロイド出てるから呼吸器はもうこなくてよろしい」で30秒で診察終了。
呼吸器内科終了です!受診科が一つ減って嬉しくて咽び泣きそうです。
時間が押しているので急いで処置室へ。看護師さんに「電車の時間大丈夫?乳腺めっちゃ混んでたもんね。すぐにベットあけるよ」とマッハで呼んでサフネロー点滴してくれました。顔なじみの事情を知っている処置室の看護師さんたち、神です。医療関係者の優しさに触れると心が暖かくなります。処置室ラブです。
そんなこんなで、めっちゃ偉いおじい様医師の呼吸器内科が終わりホッとしました。乳腺も悪性ではなくて良かった。ひとまず先送りです。
来月からまた毎月免疫内科、サフネロー点滴、2カ月に1回眼科、神経内科のみとなり一安心です。4月は乳腺が入ってくるのでまた気合入れて受診頑張ります。
今回はすごく診察に時間がかかりお昼を食べる暇もなく予約していた帰りの和歌山行「特急くろしお」になんとか飛び乗れました。ほぼライフゼロで撮影したのが冒頭の大チョピ君です。
毎月、健康って素晴らしい事なんだなぁと実感しながらクタクタで泥のように眠りながら揺れすぎる「特急くろしお」で帰途につきました。
次回お品書きは①採血採尿②眼科③免疫内科④サフネロー点滴です。次回は回る科が少なくてラッキー!
同じ病気の方の何かの参考になれば幸いです。
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