膠原病の難病「全身性エリテマトーデス(略してSLE)」の新薬「サフネロー」点滴の治療記録です。
興味のない方は飛ばして下さい。
「サフネロー」の治療に関する患者目線のSNSが少ないので私の治療記録を記載します。今後同じ治療を受ける方の参考になれば幸いです。
過去の記事は SLE通院日記・サフネロー というカテゴリーを作っていますのでそちらに記事が入っています。
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※2025年1月に受けた免疫内科受診の事を書いております。
恒例の今回の大阪駅のダイキンの大チョピ君は?
なんと!5℃でした。さすがの南国紀南でも寒かったのできっと神戸大阪あたりは寒いと思いしまい込んでいたモフモフのダウンジャケットを出してきて正解でした。大チョピくんは新大阪ですが、神戸は六甲からの吹きおろしの風(阪神タイガースの応援歌で有名な「六甲おろし」です)で大阪よりも底冷えします。
今回の通院は①採血採尿②眼科③神経内科④免疫内科⑤サフネロー点滴です。
昨年11月から愛猫が悪性リンパ腫と診断され隣町の動物病院で週1回抗がん剤と毎日ステロイドと抗生剤の点滴を受けに行っており、その心労と疲れが溜まったのか12月はまずお腹に来る風邪に感染して下痢でダウン。
近隣の内科で点滴、そこから食事が摂れなくなり一気に1か月で5キロ瘦せてしまいフラフラ、口内炎いっぱい、37.5度の微熱続き、関節痛筋肉痛、倦怠感…と医療系国家試験で出題される「Q.SLEの疾患の特徴を選びなさい」のような、教科書通りの症状が各種出てきました。
特に年末年始は症状が強く出て、起き上がるのもお箸を持つのもしんどい、主人が正月休みで食事の用意をしないといけないのですが台所で準備するだけでしんどすぎて脂汗をかく状態。口の中は口内炎だらけで疼痛がひどく口腔内用ステロイド軟こうを塗りたくり、痛みはロキソニンを飲みまくって(良い子はマネしないでね)身体をだましだまし、なんとか猫の病院(ありがたいことに重症の子だけ年末年始点滴治療受入れしてくれていました)に毎日連れていき、その後はぐったりで寝込んでいました。
自分自身の治療通院、こんな体力で行けるかな…と思いつつ、行かないと診てもらえないので重たい身体を引きずってなんとか3時間の電車の旅で病院にたどり着きました。
採血採尿からスタート。
眼科はいつも通り免疫調整剤プラケニルの副作用で白内障緑内障なっていないかの眼底検査と診察。シェーグレン症候群からくる眼球乾燥で目が砂漠化し眼球傷だらけなので浴びるように目薬さすようにで終了。
神経内科は前回リリカを切って新しい薬を処方されたのですがあまり効かず右首がバイオリンの絃のように張りつめていて引っ張られて痛い感じだと伝えると、筋の引きつりに効くチザニジンという薬をとりあえず朝一錠からスタートで処方されました。
そして今回のメインディッシュ免疫内科です。相変わらず劇混み。
私の横に座っていたキョドキョドした女性が「何時台の診察ですか」と聞いてきました。現在10時半。「私は9時台です」と返答。
女性いわく「私も9時台で〇〇先生(私の主治医と同時進行で診察している別の医師)なんですけどまだ呼ばれなくて…」。聞けば今回で受診は2回目で前回リウマチ疑いの診断が出たそう。総合病院は慣れておらず、予約が9時なのに呼ばれないのが不安とのこと。採血は何時にしたかと聞くと9時前と回答。
「採血の結果が出るのに1時間くらいかかるから9時診察なら採血室が開く8時半には採血採尿を済ませないと結果が出るまで呼んでもらえませんよ」とお伝えしました。付け加えて「特に免疫内科は混むので診察予約があくまでも目安で半日仕事と思って覚悟しておいた方がいいですよ」と。
女性は「そうなんですね!まだシステムがよくわからなくて。今度から早く来て採血します!ありがとう」とのことでした。
先生方も極力時間に合わせては診察しているんですが、初診だったり話が長い患者さんに捕まったり病棟から連絡があったりと何かと忙しくどうしても時間が押してしまいます。
私はもうSLEになって15年?くらいなので待合室での待ちすぎて仮死状態はもう慣れっこです。
特殊な疾患で遠くから通院して専門医にかかって「3時間待ちハイ3分診察、会計1時間待ち、薬局30分待ち」だとなんだか疲れますよね。だから私は「サフネロー点滴」という治療行為が入ることで「診察・投薬・ハイ終わり」より「治療してる」感が出て満足感が増えました。サフネロー点滴が治療で追加で加わってから片道3時間かけて来て良かった~と感じます。
やっと1時間半以上待って免疫内科の主治医に呼ばれました。
「先生、今回、飼い猫の治療の通院が大変でしんどかった」と上記の説明をすると主治医「うーん、一応免疫系の血液検査の結果は悪くはなってないんだけどカリウムがとても高くなっているのと尿蛋白出てるね。細菌も多いし。膀胱炎かな」で「ストレスかかると血液検査には出てこないんだけど症状出やすいからとりあえず安静を心がけて。あと風邪?なんらかの感染症にかかってるからサフネローしたら感染症余計に悪化しやすいし、さらに免疫抑制するから感染しやすくなるから今日はナシにしよう」とさらっと笑顔で「看護師さーん、外来処置室に電話してサフネローSKIPで止めておいて」と死刑宣告のようなお言葉を頂きました。
「先生、サフネローなしですか?めっちゃ身体が痛いんで何か薬ほしいです…」
主治医「うーん、症状出てるしなぁ。あんまり使いたくないけどステロイド出そうか」ということでステロイド3mg/dayに逆戻りになりました。
私たち免疫系の患者はステロイドは一気に10mg/day以上とかの大量投与に慣れているので3mなら飲んでるか飲んでないかの量になりますが、せっかくステロイドを完全終了させていたのに再度飲み初めになるとなんだかショックです。
サフネロー点滴をすると身体の痛みがスーッと消えていくのとその効果は4週間できちんと切れてくるので麻薬のように「早く早く次打って」となります。今回正月を挟んでいたので4週に1回点滴のペースがイレギュラーで5週に1回になっていたので余計に痛みを感じていたのに、それが来月まで我慢?またさらに4週先?
新薬を始めると古典的な薬に戻るのが本当に苦痛になります。
主治医はさわやかに「無理せずにねー」で終わりました。無理しないでと言われても無理をしないと生活できないというジレンマ。
そして今回の帰りの道はサフネロー点滴できずに絶望で撮影した大チョピくんです。
帰宅して翌日朝からステロイド内服再開。2日目くらいから少しだるさや微熱は消えましたが痛みが消えない。ロキソニンでも痛みが消えないので神経痛かなと思い、残っていたリリカを飲んだら痛みが少し和らぎました。
とにかく久しぶりに私はSLEなんだなぁと実感できる毎日を暮らしております。健康って、体の痛みがなく普通に生活できるありがたみをしみじみ感じます。
普通に痛みなく生活がしたい。そう実感した1か月でした。
SLEでサフネロー点滴されている方、風邪の症状があると伝えるとサフネロー点滴をSKIPされてしまいます。点滴前後は何が何でも風邪を治して受診できるよう体調を整えて下さい。でないと1か月SLEだなという独特なあの痛みとの戦いになります。
次回おしながきは①採血採尿②神経内科③免疫内科④サフネロー点滴 です。
来月は無事サフネロー点滴が出来ることを祈ります。
同じ病気で闘病中の方の何かのお役に立てれば幸いです。